ニキビ跡の原因と治し方!ニキビ跡が出来やすい箇所を治療で改善【医師監修】

ニキビ跡
ニキビ跡

ニキビ跡が残ることは、多くの方が抱える悩みの一つです。

特に顔などの目立つ部分に残ってしまうと、自信を失ってしまうこともあります。隠そうとするあまり、化粧でさらに状態を悪化させてしまう悪循環に陥ることも。

しかし、正しい知識と適切なケアをすることで、ニキビ跡は治することが可能です。

ニキビ跡ができてしまう原因と、それを改善するための治療方法をご紹介します。

ニキビができる原因

ニキビができる原因

ニキビの発生にはさまざまな原因があります。
紫外線の影響、ホルモンバランスの乱れ、不適切なスキンケアによる皮膚のターンオーバーの乱れなどにより角質層の厚化を引き起こし、毛穴を詰まりやすくしてしまいます。

また、油分を多く含むスキンケア製品や、肌に密着するメイクアップアイテム、メイク汚れが毛穴を塞ぎ、皮脂の正常な排出を妨げることもニキビの一因です。

【ニキビができるサイクル】
1.ターンオーバーが乱れることで、毛穴周りの角質が厚くなる。
2.毛穴が塞がってしまう
3.毛穴が塞がれると、皮脂が毛穴内に蓄積し、アクネ菌を増殖させる土台となります。
4.アクネ菌の増殖により炎症が引き起こされ、肌が赤く腫れ上がることがあります。
5.この炎症がさらに悪化すると、膿を含んだニキビへと進行し、ニキビ全体が赤く腫れ、毛穴内に黄色く見える膿が溜まってしまいます。

ニキビの予防と治し方には、これらの原因を理解し、適切なスキンケアと生活習慣の見直しが重要です。

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ニキビ跡の主な原因

ニキビ跡の主な原因

ニキビができてから適切なケアをしないと、ニキビ跡として残ってしまいます。
ここからはニキビ跡ができる主な原因をご紹介します。

ニキビ跡とは

ニキビ跡とは、治癒したニキビが肌に残る跡のことで、赤み、色素沈着、凹み、クレーターなど様々な形で現れます。
ニキビの炎症が引き起こす皮膚の損傷が原因で、肌の滑らかさが損なわれ、見た目にも影響を及ぼします。
しかし、これらのニキビ跡は、適切なケアによって改善することが可能です。

ニキビ跡ができるメカニズム

ニキビ跡は、ニキビの炎症が肌の深部にダメージを与えることで発生します。

【ニキビ跡ができるサイクル】
1.皮脂腺の過剰な皮脂が毛穴を詰まらせてしまいます。
2.その結果、白ニキビができます。
3.毛穴内の細菌が増殖して炎症を引き起こし、赤ニキビになります。
4.炎症が毛穴の周囲の組織を傷つけ、構造を変化させることで、余分な空間が生じ、さらに皮脂が詰まりやすくなります。
5.この繰り返しによって、毛穴の構造は次第に崩れ、ニキビが治っても跡ができたり色素沈着したりすることでニキビ跡として残ります。

また、治療が遅れるほど、ニキビ跡は深刻化する傾向にあります。

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ニキビ跡の種類と原因

ニキビ跡には色や状態などの種類があり、それらは様々な原因により発生します。
ここではニキビ跡の種類と原因について詳しくご紹介します。

ニキビ跡の赤み

ニキビ跡の赤みニキビ跡の中でも特に一般的なのが「ニキビ跡の赤み」で、炎症が治まった後も肌に残る赤みを指します。

この赤みは、ニキビによる炎症が引き起こした毛細血管の新生や拡張により発生します。
肌が自然に修復を試みる過程で、多くの毛細血管が形成され、それが皮膚の赤みとして表れるのです。

軽度の場合、時間が経つにつれて肌の自然なターンオーバーで赤みは徐々に薄れますが、深刻な炎症により深い層までダメージが及んだ場合、赤みが長期間にわたって残りやすくなります。
このような状態では、専門的な治療を必要とすることがあります。

ニキビが治っても赤みが残ることは、炎症による毛細血管の影響であり、肌の薄さが赤みをより目立たせる原因にもなるのです。

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ニキビ跡の色素沈着(紫~赤黒い)

ニキビ跡の色素沈着(紫~赤黒い)紫から赤黒い色素沈着によるニキビ跡は、炎症によって傷ついた肌の真皮層における血管の損傷と関係があります。
特に炎症が激しかった場合、毛細血管が破裂して出血することがあり、この血液が組織に染み出し、ヘモグロビンが酸素を失うことによって色素沈着を引き起こします。

この結果、肌の表面に紫から赤黒いシミのような跡が残ることがあります。
治癒後も炎症の影響で肌が薄くなり、その下の組織や血管が透けて見えることで色素沈着がより目立ってしまうことも。

このタイプの色素沈着は、炎症が深い層まで及んでいることが多く、自然には改善が難しい場合が多いため、適切な治療がおすすめです。

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ニキビ跡の色素沈着(茶色〜黒)

ニキビ跡の色素沈着(茶色〜黒)茶色や黒に見える色素沈着によるニキビ跡は、メラニン色素の過剰な生成により発生します。
炎症を起こした皮膚は、その修復過程で活性酸素を放出し、これに反応して皮膚を保護するためメラニン色素が大量に生成されます。

特に、炎症が深い皮膚層まで及んだ場合、新陳代謝が遅いためメラニン色素が長期間残りやすく、シミのような色素沈着を引き起こします。
この過程のことを「炎症後色素沈着」と言い、ニキビを治癒した後も肌に茶色いシミとして残ることがあります。

ニキビによる細胞の破壊が激しい場合、肌のターンオーバーが遅れがちになり、結果としてメラニンが過剰に蓄積しやすくなるため、このような色素沈着は特に注意が必要です。

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クレーター・凹み

クレーター・凹みニキビ跡の中でも特に治療が困難なのが、肌表面にできる凹みやクレーターです。
これらはニキビの炎症が肌の深い層、真皮まで達し、その組織を破壊してしまった結果生じます。

真皮層の損傷は、皮膚が自然に再生する過程でコラーゲンの不均一な再配置を引き起こし、結果として肌表面に凸凹が残ります。

また、ニキビを無理に潰したり、間違った方法でケアすることも、クレーターが形成されてしまう原因の一つです。

このようなニキビ跡を改善するには、自宅でのケアだけでは不十分で、レーザー治療などの専門的な治療が必要となります。
これらの凹みやクレーターは、ニキビの炎症が深部にまで及び、肌を深く傷つけた証拠であるため、むやみに触らずに治療を受けましょう。

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しこり

しこりニキビが深刻な炎症や化膿を引き起こし、それが肌の深部にまで影響を及ぼした場合、修復過程で生じるしこりがニキビ跡として現れることがあります。

これは、皮膚がダメージを受けた部位を修復しようとする際に、正常を超えてコラーゲン繊維が過剰に生成されることで起こります。

過剰なコラーゲンの蓄積により肌に硬いしこりとして残り、触って分かるくらい明らかに硬さを感じることも。
しこりは重度のニキビ跡で、自然に消えることは少なく、専門的な治療を受けることがおすすめです。

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ケロイド

ケロイドニキビ跡の中でも特別なタイプとして「ケロイド」があります。
ケロイドは、傷跡が通常よりも大きく盛り上がる過剰なニキビ跡で、体質的な要因が大きく影響しているとされます。

ニキビが治癒した後、その部位に異常なほどのコラーゲンが生成されることで、肌が異常に盛り上がり痛みを伴うことも。
主にフェイスライン、胸、背中、肩、上腕などに現れやすい傾向があります。

ニキビ自体が直接ケロイドを引き起こすわけではありませんが、ニキビによる肌へのダメージがケロイド形成のきっかけとなることがあります。
ケロイド体質の人は、小さな傷跡であっても予期せぬ形でケロイドが発生するリスクがあるため注意が必要です。

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ニキビ跡になる可能性のあるニキビ

ニキビ跡になる可能性のあるニキビ

ニキビの色によっては、治癒したあとニキビ跡として残りやすいニキビがあります。
ニキビ跡になりやすいニキビについて、色別でご紹介していきます。

赤いニキビ

赤いニキビは、アクネ菌の増殖によって引き起こされる炎症反応により肌が赤く腫れる状態を指します。
このタイプのニキビは、多少の痛みやかゆみを伴い、感染部位の肌が敏感になることが特徴です。

赤ニキビは、その炎症が深い層まで及ぶことで肌にダメージを与え、治癒過程で色素沈着や凹凸のあるニキビ跡を残すリスクが高まります。
このため、赤ニキビが見られた場合は、少しでも早く適切なケアを行うことが重要です。
放置するとニキビ跡が残りやすくなるため、肌を清潔に保ち、炎症を抑える治療を心がける必要があります。

また、自己処理を避け、必要に応じて専門機関での診断と治療を受けることが、ニキビ跡を最小限に抑えるポイントとなります。

黄色いニキビ

黄色いニキビは、赤ニキビがさらに進行し、毛穴内部で膿が形成された状態を指します。
この膿は毛穴の化膿により生じ、外部から見ると黄色く見えることが特徴です。

黄色いニキビは、ニキビの中でも特に炎症が進んでいる状態であり、治癒後に色素沈着や凹凸のあるニキビ跡を残すリスクが非常に高くなります。
このタイプのニキビは炎症が深刻であるため、自己処理による潰し行為は絶対に避けるべきです。
潰すことで炎症をさらに悪化させる可能性があり、ニキビ跡が残りやすくなるだけでなく、感染が広がるリスクもあります。

黄色いニキビを発見した場合は、速やかに適切なケアや治療を受け、ニキビ跡を最小限に抑えることが重要です。

紫ニキビ

紫ニキビは、ニキビの中でも特に重症化した状態を指します。

原因は血流の乱れ、ホルモンバランスの不調、月経周期や婦人科系疾患など、皮膚の問題だけではなく身体全体の健康状態によるものが多いとされています。

このタイプのニキビは、皮膚の深い層まで炎症が及び、強い痛みを伴うことがあります。
紫ニキビができると、ニキビ跡として色素沈着しやすくなり、肌の質感にも影響を与えます。

治療には、根本的な原因に対処するとともに、生活習慣の見直しも重要です。
ストレスの軽減や十分な睡眠を確保することが、症状の改善につながります。

白いニキビ・黒ニキビ

白いニキビと黒いニキビは、ニキビの初期段階であり、ともに毛穴の詰まりが原因です。

白いニキビは、毛穴内に溜まった古い角質や皮脂が毛穴の出口をふさぎ、外から見えないように白く盛り上がって見える状態です。

これに対し、黒いニキビは白いニキビがさらに進行し、毛穴の開口部が開いた状態で酸化し黒ずんで見える状態を指します。

いずれも炎症を伴わないため、適切なケアをすればニキビ跡を残さずに治療することが可能です。
しかし、放置すると炎症を起こし、赤ニキビやさらに悪化したニキビへと進行するリスクがあるため、早期の治療がおすすめです。

ニキビ跡が出来やすい箇所

ニキビ跡が出来やすい箇所

ちょっとした食生活の乱れやストレスで気付かぬうちにニキビができてしまいます。
ここからはニキビ跡が出来やすい箇所について詳しくご紹介していきます。

おでこのニキビ跡

おでこのニキビ跡は、特にTゾーンに位置するため、皮脂の過剰分泌や毛穴の詰まりによって発生します。

日常の生活習慣が大きく影響し、食生活の乱れやストレス、さらには間違ったスキンケアが原因で皮脂分泌が促され、ニキビが形成されます。

おでこは髪の毛や整髪料による刺激を受けやすく、これらが毛穴を詰まらせる一因となることもあります。

また、汗を処理しないことで毛穴が詰まり、ニキビが悪化しやすい環境を作り出してしまうことも。
ニキビ跡を防ぐためには、バランスの取れた食生活、適切なスキンケア、ストレス管理、そして清潔な肌環境を保つことが重要です。

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鼻のニキビ跡

鼻にできるニキビ跡は、過剰な皮脂分泌や毛穴の詰まり、外部からの刺激により特に発生しやすい部位です。鼻の皮脂腺は活発で毛穴も深く、これがニキビを形成しやすくします。

さらにクレンジング不足によるメイクの残り、頻繁な鼻づまりや鼻をかむ行為は皮脂を奪い、肌を乾燥させ、ニキビを悪化させる可能性があります。
ホルモンバランスの乱れやマスクによる摩擦、湿気で蒸れた環境は、アクネ菌の増殖を促し、ニキビ跡を形成しやすくします。

また、乾燥は皮脂の過剰分泌を引き起こし、紫外線による肌のバリア機能の低下もニキビ跡の形成に繋がります。
鼻ニキビ跡を予防するためには、適切なスキンケアや保湿に加えて紫外線対策も重要です。

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頬のニキビ跡

頬のニキビ跡は、炎症を繰り返すことで最も発生しやすくなります。

ニキビができると、アクネ菌の増殖により免疫系が反応し、アクネ菌を排除しようと白血球が活性酸素を放出します。
この活性酸素はアクネ菌だけでなく、健康な肌細胞にもダメージを与え、結果としてニキビの治療を怠ると毛穴がさらにダメージを受け、肌の炎症が悪化します。

この連鎖反応が頬にニキビ跡を残す主なメカニズムで、炎症が長期にわたると、肌は損傷を修復しようとしますが、その過程で色素沈着を生じることがあります。

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口の周りのニキビ跡

口の周りのニキビ跡は、胃腸の不調や食生活の乱れ、ストレス、ホルモンバランスの乱れ、摩擦など複数の原因によって形成されます。
特に胃腸の問題は、消化不良や腸内環境の悪化を通じて有害物質が血液に乗り、皮膚に悪影響を与え、ニキビや肌荒れを引き起こすことがあります。

さらに、マスクの着用による摩擦や湿気で蒸れた環境は、アクネ菌の増殖を促し、ニキビの悪化や治りにくいニキビ跡を形成する原因となります。
髭剃りや顔そりによる肌へのダメージも、バリア機能の低下を招き、ニキビ発生のリスクを高めます。

これらの要因により、口の周りにニキビができやすくなり、適切なケアを怠ると、治療が困難なニキビ跡となる可能性が高まります。

▼口の周りのニキビ跡の詳細はこちら

口の周りのニキビ跡が残ってしまうNG行動!正しい治し方は?長引く場合は他の病気の可能性も!
口の周りのニキビ跡を消す治し方を紹介します。口の周りにニキビ跡ができる原因や自宅でのセルフケアなどを紹介します。唇や唇の上、口の上・口の下、口の横などニキビ跡の気になる箇所が多い口の周り。長引く場合はヘルペス、口囲皮膚炎、口角炎や口唇炎が発症している可能性も。

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顎にニキビ跡ができる原因、短期間で改善するための適切な治療方法を紹介
顎のニキビ跡の原因や対策について解説します。顎はニキビができやすく、ニキビ跡が残りやすい部位です。繰り返しニキビができる・炎症が治らないと、より根深くニキビ跡が残ってしまいます。顎のニキビ跡を短期間で改善したい人へ、最適な治療法をまとめています。

背中ニキビ跡

背中ニキビ跡は、皮脂の過剰分泌、角質の詰まり、衣類による摩擦や蒸れ、そしてアクネ菌の増殖による炎症が原因で発生します。

背中は顔よりも手入れが難しく、汗や皮脂が溜まりやすい上に、衣類の摩擦で刺激を受けやすい部位です。
これらの要因が組み合わさることで、毛穴が塞がり、皮脂が詰まった状態でアクネ菌が増殖しやすくなり、ニキビが形成されます。

さらに、ニキビが繰り返し発生することで、肌に炎症が起こりやすくなり、その結果としてニキビ跡が残りやすくなります。
特に背中は自分ではケアしにくいため、専門的な治療がおすすめです。

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ニキビ跡を自力で治すためのケア

ニキビ跡を自力で治すためのケア

基本的にニキビ跡は専門機関で治療を受けて治すことがおすすめですが、自力で予防することも一つのケアです。ここからはケア方法についてご紹介していきます。

紫外線対策をする

紫外線対策は、ニキビ跡のケアにおいて非常に重要です。

ニキビ跡がある肌は、紫外線によって色素沈着が悪化するリスクが高く、特に炎症後の色素沈着には紫外線が直接的な影響を及ぼします。
そのため、一年中、日焼け止めを使用することがおすすめで、適切なSPF値とPA値を持つ日焼け止めを選び、外出時はもちろん、室内や曇りの日でも塗る習慣をつけましょう。

また、帽子や日傘を使用して物理的に紫外線から肌を守ることも有効です。

ニキビ跡のケアには、メラニン生成を抑制する成分を含むスキンケア製品を併用することもおすすめですが、肌への刺激が強い製品は避け、肌を穏やかに保つことも重要です。

スキンケア

ニキビ跡のケアにおいて効果的なスキンケアの一つが、美白成分を含む化粧水の使用です。
これらの化粧水は、メラニンの生成を抑制し、肌のターンオーバーを促進することで、ニキビ跡による色素沈着の進行を防ぎます。

美白化粧水には、ビタミンC誘導体やアルブチン、トラネキサム酸など、色素沈着を予防し、既存のシミやニキビ跡の見た目を目立たなくする成分が含まれています。

重要なのは、肌に優しいケアを心がけること。
過度なクレンジングや強いマッサージは、肌にダメージを与え、状態を悪化させる可能性があるため避け、穏やかに洗顔し、肌を刺激しないようスキンケアすることが大切です。

ビタミンの摂取

ニキビ跡の自力ケアには、ビタミンの摂取もおすすめです。

特にビタミンCは、メラニンの生成を抑制し、色素沈着を薄くする効果が期待できます。
これはニキビ跡の赤みや色素沈着に対して特に効果的で、肌のターンオーバーを正常化し、健康な肌へと導く手助けをしてくれます。

また、ビタミンB群は皮脂の分泌を制御し、ニキビの再発防止に役立ちます。
日々の食事からビタミンB2、B6を含む魚、卵、乳製品、そしてビタミンCを豊富に含む緑黄色野菜やフルーツを積極的に摂取することが重要。

これらのビタミンは、肌のコラーゲン生成を促進し、抗酸化作用により肌の老化を防ぎ、ニキビ跡の回復をサポートします。

睡眠を十分に取る

十分な睡眠は、ニキビ跡を自力で治すために不可欠な要素です。

睡眠中には肌の再生や修復が行われ、特に成長ホルモンの分泌が増えることで、肌の生まれ変わりが活発になります。
睡眠不足が続くと、この重要な過程が妨げられ、肌トラブルが発生しやすくなります。

これは、ニキビ跡の治癒を遅らせ、さらには肌の状態を悪化させる可能性があります。
規則正しい生活を心掛けることは肌の健康を保ち、ニキビ跡の自然な改善につながります。

できてしまったニキビ跡にしてはいけないこと

できてしまったニキビ跡にしてはいけないこと
ニキビがニキビ跡に変化すると、ついつい触ったり強く洗ったりしてしまうでしょう。
しかし、状態を悪化させてしまうため、注意が必要です。ここではニキビ跡にしてはいけない対処をご紹介します。

ゴシゴシ洗う

できてしまったニキビ跡に対してゴシゴシと強く洗うことは、肌に悪影響を与えます。
強い摩擦は、肌への刺激となり、メラニン色素の過剰な生成を促してしまい、ニキビ跡の色素沈着を悪化させる原因になります。

また、熱いお湯で顔を洗うことも避けましょう。
熱いお湯は肌の必要な油分を奪い、肌を乾燥させてしまいます。
乾燥した肌はバリア機能が低下し、ニキビ跡の治癒過程に悪影響を及ぼします。

ニキビ跡ケアにおいては、肌をやさしく扱い、摩擦を最小限に抑えることが重要で、洗顔時には、ぬるま湯を使用し、手のひらで優しく泡を肌にのせるようにして洗いましょう。

手で触る・潰す

ニキビ跡になってしまってからも、自己処理で潰すのは絶対に避けましょう。

手でニキビ跡を触ったり、潰したりすることは、炎症をさらに悪化させるだけでなく、肌に細菌を広げるリスクも高まります。

ニキビが発生した際も同様です。ニキビを潰す行為は、その場で見える問題を一時的に解消するかもしれませんが、長期的には肌の深い層にダメージを与え、色素沈着などのニキビ跡を残す原因になります。

触ることを極力避け、洗顔とスキンケアにより肌を清潔に保ちましょう。

ファンデーションなどの厚塗り

ニキビ跡を隠そうとしてファンデーションやコンシーラーを厚塗りすることは、肌にとっては逆効果です。

厚塗りによるメイクは、ニキビ跡の炎症を悪化させる原因になり、さらに毛穴を詰まらせることで新たなニキビの発生を招くことがあります。

また、厚塗りしたメイクはクレンジングで完全に落とすのが難しく、残った化粧品が肌トラブルを引き起こす可能性が高まります。

隠したい気持ちは理解できますが、ニキビ跡の治療と回復のためには、肌をなるべく清潔に保ち、呼吸させることが重要です。

メイクをする場合でも、薄付きのノンコメドジェニック製品を選び、正しいクレンジング方法を実践しましょう。

栄養バランスの悪い食生活

栄養バランスの悪い食生活は、ニキビ跡の治癒を妨げる大きな原因となります。
特に、以下の食品は皮脂の過剰分泌を引き起こし、肌トラブルの原因となり得ます。

・脂っこい食べ物
・過度に甘いスイーツ
・加工食品の過剰な摂取

ニキビ跡の改善には、ビタミンCやビタミンE、ビタミンB群など、肌の修復や新陳代謝を助ける栄養素を豊富に含む食材を積極的に取り入れることが推奨されます。

・レモン
・イチゴ
・赤ピーマン
・ナッツ類
・ゴマ
・レバー
・納豆

など、これらはニキビ跡に良い影響を与える食品とされています。

健康的な食生活を心がけ、バランスの取れた食事をすることで、肌の自然な治癒力をサポートします。

美容皮膚科でニキビ跡の改善方法と治療

美容皮膚科でニキビ跡の改善方法と治療

ニキビ跡は、美容皮膚科で改善・治療が可能です。
ここからはそれぞれのニキビ跡の治療方法をご紹介していきます。

ニキビ跡の赤みの治療方法

ニキビ跡の赤みは、炎症による肌のダメージや血管の拡張が原因であり、治療では炎症を抑え、肌の新陳代謝を促進させます。

特に効果が期待できる治療方法は色素レーザーで、赤みを引き起こしている拡張した毛細血管に特定の波長の光を照射し、赤みを減少させます。
レーザー治療は即効性があり、赤みを目立たなくすることができますが、治療後には短期間のダウンタイムが伴うことがあります。

また、LED治療やイオン導入など、炎症を鎮めて肌の修復をサポートする優しい治療法もあります。
LED治療は光を利用して肌の深部まで届け、炎症を抑えることができます。
イオン導入では、ビタミンCやトラネキサム酸などの有効成分を肌に浸透させ、赤みを鎮静化します。

これらの治療は、痛みやダウンタイムが少ないため、日常生活に大きな影響を与えることなく治療を受けることができます。

ニキビ跡の色素沈着の治療方法

ニキビ跡の色素沈着に対する治療は、メラニンの生成を抑え、既存の色素沈着を薄くすることを目的としています。

このため、ビタミンC誘導体やハイドロキノンといった美白成分を用いたトピカル治療や、肌の新陳代謝を促すピーリング、イオン導入が効果的です。
イオン導入では、ビタミンC誘導体などの美白成分を肌深部に浸透させ、色素沈着の原因となるメラニンの生成を抑制します。

また、メソフェイシャルやレーザートーニングといった治療法は肌再生を促し、メラニン色素を分解・排出させることにより、色素沈着を明らかに薄くする効果が期待できます。

メソフェイシャルは、成長因子やエクソソームなどの有効成分を直接肌に導入し、ニキビ跡の修復と肌質の改善を図ります。
レーザートーニングは、特定の波長の光を使ってメラニン色素に作用し、肌のトーンを均一にします。

ニキビ跡のクレーター・凹みの治療方法

ニキビ跡のクレーターや凹みに対して美容皮膚科で行われる治療方法には、肌の再生能力を最大限に引き出す手法があります。

フラクショナルレーザー治療は、凹みやクレーター状のニキビ跡に効果的で、肌に微細な傷を作り、自然な肌の修復過程を通じて新しい皮膚組織の生成を促します。
フラクショナルレーザーは、施術後に肌全体の見た目が改善される効果が期待できますが、治療後には一定期間のダウンタイムが必要となる場合があります。

また、ダーマペン4を用いたマイクロニードリング療法は、肌に細かい針で穿孔を行い、肌の自己修復能力を促すことでニキビ跡の凹みを改善します。
この方法は、フラクショナルレーザー治療と同様に、新しい皮膚組織の生成を促し、ニキビ跡を目立たなくします。
ダーマペン4は痛みが少なくダウンタイムも短いため、忙しい方にも適した治療法です。

しこり・ケロイドの治療法

ニキビ跡がしこりやケロイドに進行してしまった場合の治療は、美容皮膚科での専門的な治療がおすすめです。

しこりやケロイドは、過剰なコラーゲンの蓄積によって肌に硬い盛り上がりが生じる状態であり、通常のニキビ跡とは異なる治療法が必要です。

フラクショナルレーザー治療は、肌の深い層までレーザーを照射し、真皮の再生を促すことで、しこりやケロイドの改善に効果的です。
この治療は、肌の自己修復力を活用して、正常な肌組織を再生させることを目的としています。

また、ニキビ注射は、しこりやケロイド部分に直接抗炎症作用のある薬剤を注入することで、炎症を抑え、硬くなった組織を柔らかくする治療法です。
ケロイドの場合には、この注射によって異常なコラーゲンの生成を抑え、徐々に盛り上がりを減少させることが可能です。

フォーシーズンズ美容皮膚科でできるニキビ跡の治療

ニキビ跡は、フォーシーズンズ美容皮膚科でも治療が可能です。当院で可能な治療方法を詳しくご紹介します。

肌の再生医療 幹細胞治療

当院では、ニキビ跡の治療として「肌の再生医療 幹細胞治療」を実施しています。

耳の後ろから採取した小さな皮膚サンプルから、患者自身の若い時の健康な肌細胞(線維芽細胞)を培養し、ニキビ跡がある部位に移植することで肌の自然な修復と再生を促します。

採取した細胞は冷凍保存も可能で、将来的な再移植や定期的なメンテナンスにより、加齢による肌の変化を緩やかにすることができます。

この自己細胞を用いる治療法は、体への副作用のリスクが非常に低く、耳の後ろから採取するため、傷跡が目立たないメリットもあります。

また、高度な注入技術により、ダウンタイムはほとんど発生せず、治療後すぐに日常生活に戻ることが可能です。

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PRP皮膚再生療法

PRP皮膚再生療法も当院で可能な治療方法です。

患者自身の血液から抽出した血小板豊富なプラズマ(PRP)を使用し、肌の再生と修復を促進します。
特に、水光注射やマイクロカニューレ、メソガンを使用したダブル注入技術により、様々な注入針の種類、角度、深さ、量を細かく調整し、ニキビ跡の深いシワやクレーター、毛穴の問題を集中的に治療します。

水光注射により顔全体に均一にPRPを注入することで、全体の肌質を改善し、若々しさを取り戻すことが可能です。

また、深いニキビ跡に対しては、より精密なメソガンやマイクロカニューレを使用し、特定のエリアに集中的に治療を施します。

この治療では、肌の細胞レベルでの再生を促し、ニキビ跡を含む様々な肌の問題に効果的に対処することができます。

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ACRS療法(肌再生治療)

ニキビ跡の治療方法の中でも革新的な「ACRS療法」も可能です。

この治療法は、患者自身の血液から抗炎症性サイトカインと成長因子を抽出して肌に注入することで、肌再生と若返りの効果を目指します。
ACRS療法は、特に肌再生に有効な成分を5倍から15倍に濃縮し、高濃度で投与することで、その効果を最大限に引き出します。

この療法により、衰えた毛包や皮膚細胞が再生され、若い頃の肌の再生能力を取り戻すことが可能で、肌はもっちりとし、透明感とハリ、ツヤが復活し、健康的な状態に改善されます。
ACRS療法は、シワ、くすみ、たるみの改善はもちろん、目元の細かいシワや加齢による肌の変化に対してもオールマイティに効果を発揮します。

加えて、抗炎症性サイトカインの放出による炎症抑制効果は、ニキビやその他の炎症系トラブル、赤み、肌荒れに対しても有効です。
既存のPRP肌再生療法や幹細胞治療と組み合わせることで、さらに高い治療効果を期待できるため、ニキビ跡の治療においてもACRS療法は非常におすすめの治療方法と言えます。

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ダーマペン4

ニキビ跡の治療では、最新のFDA承認機器「ダーマペン4」を用いた治療も行っています。

ダーマペン4は、肌に微細な穴を開けることで自然治癒力を促進し、肌の再生を助ける治療法で、肌が持つ自己修復機能を活用し、サイトカインの放出を促して肌質を改善します。

ダーマペン4の治療後には、美容成分の注入を行うことで、成分の肌への浸透率を大幅に高め、より良い治療効果を得られます。
この治療法は、肌の自然な美しさを引き出し、ニキビ予防やニキビ跡の改善、さらにはアンチエイジングやホワイトニング効果も期待できます。

ダーマペン4は、16本の超極細針から深度設定が調整可能で、肌への有効成分の浸透を促し、肌のキメを整える効果を発揮します。
ニキビ跡の改善を目指す場合、1〜1.5ヶ月ごとの治療を4〜6回続けることで、改善が見込まれます。

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ヴェルベットスキン

「ヴェルベットスキン」という独自の治療方法も行っています。

特にニキビ跡や肌のざらつき、妊娠線などの肌の問題に対応するために設計されたもので、ダーマペンとミラノリピールの2つの技術を組み合わせています。

ダーマペンによる微細な損傷は、肌の自然な再生を促進し、傷跡や肌の凹凸に深くアプローチします。
一方、ミラノリピールは角質層の溶解と剥離を助け、コラーゲンの生成を活性化させます。

この2つの治療法の組み合わせによって、肌表面の不均一さを解消し、より滑らかで均一な肌質へと導きます。

ヴェルベットスキン治療は、特に薄着になる季節や、結婚式など大切なイベントを控えている方におすすめです。
治療後の肌は、明らかに改善された質感と見た目を実現し、自信を持って素肌を見せることができるようになります。

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フォトフェイシャル(M22)

ニキビ跡を含む様々な肌の悩みに対応するために、フォトフェイシャル(M22)治療も行っています。
フォトフェイシャルM22は、様々な肌の悩みに対処するために光の波長を調整できるため、患者様一人ひとりの肌質や肌の問題に合わせた治療を実現します。

この技術により、患者様の具体的な肌の悩みの箇所や目的の皮膚層に正確に光を届けることで、効率的かつ効果的に肌の改善を促すことができます。

従来のフォトフェイシャル技術と比較して、M22はより広範囲の波長設定が可能で、患者様の理想とする肌への近道となります。

カウンセリングで患者様のお悩みをヒアリングし、理想の肌質へと導くための最適な治療方法や治療回数を提案します。

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イオン導入

ニキビ跡の治療に、イオン導入法も活用しています。

イオン導入法では、微弱な電流を利用して肌のバリア機能を乗り越え、美容成分を肌の深部まで効果的に届けることを可能にします。

一般的に、単に美容成分を塗布するだけではその成分が肌の表面に留まり、深部への浸透が難しいのが実情です。
しかし、イオン導入により、美容成分が肌の深層部まで直接届けられ、コラーゲンやエラスチンの生産を促し、肌のハリやキメを整えることができます。

特にニキビ跡の治療においては、イオン導入によって、活性酸素の除去、メラニン色素の排出や抑制、色素沈着の改善に効果を発揮し、ニキビ跡の目立たない滑らかで透明感のある肌へと導きます。

さらに、レーザー治療後の肌の回復期にイオン導入を施すことで、治療効果の向上が期待でき、肌の再生を加速させることが可能です。

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美容点滴・注射

ニキビ跡を含む様々な肌トラブルの治療と美容のために、美容点滴・注射も行っています。

美容成分を直接血管に投与することで、体内の隅々まで素早く有効成分を行き渡らせ、内側からの美しさと健康をサポートします。
治療によっては、実施後すぐに効果を実感できることもあります。

当院で提供されている美容点滴には、肌の明るさと透明感を高める「白玉点滴」、肌質の改善とエイジングケアを目指す「シンデレラ点滴」、抗酸化作用が高い「高濃度ビタミンC点滴」があります。

また、体の疲れを取り除き、免疫力向上に寄与する「にんにく注射」や、細胞の再生を促す「プラセンタ注射」など、多彩な美容成分を取り揃えております。

患者様一人ひとりの肌の状態やお悩みに応じて、最適な美容点滴・注射をご提案し、ニキビ跡の改善はもちろん、肌質の向上も目指します。

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ニキビ跡のまとめ

ニキビ跡を見つけると、ニキビの時点で対処すべきだったと後悔してしまうかもしれませんが、適切なケアや治療をすることで改善することができます。

自分の肌やニキビ跡の箇所に合った治療方法で、理想の肌を目指しましょう。

この記事の監修医師
フォーシーズンズ美容皮膚科クリニック神戸院 院長
脇田尚子 先生
  • 過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。

    ▼勤務経験
    神戸大学病院皮膚科
    神戸西市民病院皮膚科
    兵庫県立加古川医療センター皮膚科
    東神戸病院皮膚科
    フォーシーズンズ美容皮膚科

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