顎(あご)の梅干しシワの原因や、解消するエクササイズやセルフケアの方法、さらに根本的な治療法について詳しく解説します。
顎(あご)に梅干しのようなシワがあると、不機嫌そうに見えたり困っているように見えたり情けない印象を与えがちです。
しかし、生まれつきや癖が影響している場合もあり、自力で改善することも可能です。
顎(あご)に目立つ梅干しシワを改善し、滑らかで若々しい顎を手に入れましょう!
顎(あご)に梅干しシワができる原因
顎(あご)に力が入ることでシワがより“梅干しシワ”ができる人がいます。
梅干しシワを改善したい人は、顎(あご)にシワが寄ってしまう原因をはじめに知ることで、口周りの状態をチェックしてみてください。
歯並びが悪い
顎(あご)に梅干しシワができる方は、歯並びが悪い可能性があります。
・口ゴボ
・開咬
歯並びが悪いと口が閉じにくくなるので、その分力を入れて口を閉じようとします。
そうすると、口周りに不要な力が入り梅干しシワの原因を作ってしまうのです。
出っ歯や口ゴボの場合、前に向かって生えている歯を隠そうとするので力が入ります。
本来、持ち上げなくても閉じるはずの下唇に力を入れて口を閉じることで、顎(あご)に力を入れることになるため、梅干しシワができてしまいます。
開咬は、歯を噛み合わせた際の上下の前歯に隙間ができる状態のことで、“オープンバイト”とも呼ばれています。
開咬も正常に口を閉じることができず、不要な力が入ることで顎(あご)にシワを作ります。
上記のように、歯並びが悪く力を入れて口を閉じようすることで、顎(あご)に梅干しシワが自然とできてしまいます。
下顎が引っ込んでいる
下顎が引っ込んでいると、下顎にあるオトガイ筋という筋肉に力を入れなければ、口を閉じることが難しくなることがあります。
意識的に口を閉じようとすると、下顎に梅干しシワを作ります。
また、口元が全体的に前に突き出ている・唇が鼻よりも前に出ている場合も、口を閉じる力が必要になる場合があるので、梅干しシワが現れやすいです。
そういった環境が続くと、オトガイ筋が緊張して常に力が入ってしまうため、シワもくっきりと出てきてしまいます。
顎(あご)の「梅干しシワ」を放置して起こる悪影響
顎(あご)の「梅干しシワ」を放置していると、シワが消えにくくなるだけでなく、さまざまな悪影響が現れます。
口がうまく閉じないことで、口内が乾燥し口臭が増したり、口内が病気になりやすくなってしまいます。
他にも、梅干しシワを放置することで悪影響を解説します。
見た目や心理的な影響
梅干しシワの悪影響1つ目は、見た目や心理的な影響です。
顎(あご)にシワができた状態は、決して若さは感じられる状態ではありません。
疲れているように見えたり不機嫌そうに見えたりすることから、相手からの印象を下げてしまうこともあるでしょう。
心理的な影響としては、自分に自信が持てなくなってしまったり人前に出ることに抵抗感が出るなど、自己肯定感を下げることに繋がります。
楽しい時間を過ごす中で、ふと見えた自分にストレスを与えてしまうことも…。
梅干しシワが深い人は、顎(あご)のシワが目立ちやすいことで、見た目に自信を持てず心理的な問題に発展してしまう可能性が考えれられます。
口臭や虫歯・歯周病
梅干しシワの悪影響2つ目は、口臭や虫歯・歯周病になる・悪化してしまう可能性があるということです。
口周りの筋肉でもあるオトガイ筋の緊張が長時間続くと、口を十分に閉じることが難しくなり口内の環境が悪くなり、口臭がひどくなります。
また、口を正常に閉じられないと、唾液がうまく分泌せず循環しないので、雑菌が繁殖していきます。
そうすると、虫歯や歯周病の原因にもなり、より口臭がキツくなってしまうでしょう。
改善されないままになると、口内のpHのバランスが崩れて酸性が強まり、歯のエナメル質が溶けやすくなることで、虫歯や歯周病の進行をさらに加速させます。
口呼吸や口内の乾燥
梅干しシワの悪影響3つ目は、口呼吸になり口内が乾燥してしまうということです。
顎(あご)の筋肉が過剰に緊張して口が半開きになってしまっていると、慢性的な口呼吸になりやすいです。
口呼吸が続くと口内の乾燥が進み、唾液の分泌が減少することで口内の状態わ悪くなります。
梅干しシワだけでなく、内側の状態も悪くなるので放置は禁物です。
口呼吸を放置していると、口を閉じる力が徐々に衰え、さらに口を閉じることが難しくなってくるでしょう。
顎(あご)の「梅干しシワ」を自力で治す方法
顎(あご)の「梅干しシワ」を自力で治すには、継続して続けることで効果を発揮する方法があります。
日常的に意識するだけでも状態は変わるので、ぜひ実践してみてください。
エクササイズ
顎(あご)の梅干しシワを自力で治す方法として、口輪筋のエクササイズをすると改善が期待できます。
口輪筋は口の周りにある筋肉で、エクササイズをすることで下唇を持ち上げやすくなります。
そのため、無理に力を入れて口を閉じることが減り、梅干しシワを改善することができます。
2.ゆっくり元に戻す
3.「ん」の口をしながら唇を内側に巻き込み、「い」の口のように横に引っ張り5秒キープ
メイクを工夫
梅干しシワの部分に、しっかりとメイクをするとかえって目立ってしまうことがあります。
顎(あご)のシワを隠すためには、メイクの方法を少し工夫してみてください。
・パウダーを肌に垂直にあてのせる
・ハイライトで影を目立たなくする
・濃淡のあるコンシーラでカバーする
美容外科で顎(あご)の梅干しシワを消す方法
美容外科で受けられる、顎(あご)の梅干しジワを消す方法は、数多くあります。
その中でも、おすすめの美容医療についてまとめました。
料金相場や通院は必要なのかについても、ぜひ一緒に把握しておきましょう。
矯正治療
出っ歯や口ゴボ・開咬で、梅干しシワができてしまっている方は、矯正治療をすることで口が閉じやすくなり、自然と梅干しシワが改善されます。
歯並びや噛み合わせが悪いと、筋肉の緊張をほぐしても時間が経つにつれ、梅干しシワが再発してしまうでしょう。
・裏側矯正
・ハーフリンガル
・マウスピース矯正
歯並びを矯正することで、自然と口が閉じられることからシワが目立たなくなる場合があります。
歯列矯正は歯科医院で受けられ歯並びの状態にもよりますが、数か月~数年単位で長期的な通院が必要になります。
また、矯正器具の調整や経過観察のため、1~2か月ごとに通院をします。
料金相場は、50万~150万円程度必要になります。
顎(あご)の筋肉の影響を軽減するための矯正なら、部分矯正で済む場合もあります。
梅干しシワの根本的な解決をすることで、口元の状態も良くなるため予算に余裕がある人にはおすすめです。
オトガイ形成
オトガイ形成は、顎(あご)の先にあるオトガイの形を整える手術です。
顎(あご)の骨を削ったり形を変えることで、口を閉じやすく梅干しシワを目立たなくさせます。
顎(あご)を削ったり形を変える治療なので、ダウンタイムとして1〜2週間はできるだけ安静にしておく必要があります。
美容外科や形成外科で受けることができ、通院は経過観察も含めて数回必要です。
その後、必要に応じて追加の診察が行われる場合があります。
料金相場は、30万~100万円を目安にしておきましょう。
いくつかのクリニックで相見積もり・カウンセリングを受けてから、クリニックを選ぶことをおすすめします。
ボトックス注射
ボトックス注射は、筋肉の緊張を和らげ、顎(あご)のシワをできにくくします。
治療は短時間で済み、効果は数ヶ月続くことから、手軽に受けやすい治療の一つです。
基本的に通院の必要はなく、効果を持続させたい場合に、3~6か月に1度の定期的な通院が必要になります。
料金相場は、1回2万~5万円程度で、施術を受けるクリニックによって異なります。
比較的、安価で手軽に試せる治療法ですが、妊活をしている人・妊婦はボトックス注射は受けられません。
もし、受ける場合は、ボトックス注射後2〜3ヶ月後に妊活の再開・授乳が完了した後にするようにしましょう。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸は、顎(あご)にヒアルロン酸を注射して凹みを埋め、シワを目立たなくする治療です。
ジェル状の物質を注入することで肌が滑らかになり、短時間で効果が得られます。
1回の施術で完了するので通院は不要ですが、効果は6か月~1年程度続くため、維持するには定期的な注射が必要です。
料金相場は1回あたり3万~10万円程度で、使用するヒアルロン酸の種類や量により異なります。
ダウンタイムは少ないですが、まれにアレルギー反応や内出血が見られる場合があります。
ビスタシェイプ(VST®-Shape)
ビスタシェイプ(VST®-Shape)は、ヒアルロン酸とボトックスを組み合わせた注射治療で、顔の形を整えながらシワやたるみを改善します。
また、厚生労働省認可のヒアルロン酸『ジュビダームビスタ』とボトックス『ボトックスビスタ』を使用するので安全性も高いです。
特に、顎(あご)やフェイスラインのリフトアップ効果と、自然な仕上がりが特徴です。
施術は短時間で済み、ダウンタイムがほとんどないため、忙しい人にも適しています。
効果は約1年持続しますが、維持のためには定期的なメンテナンスが必要です。
料金相場は1回あたり10万~20万円程度で、使用するヒアルロン酸の種類や量によって変動します。
幹細胞治療
幹細胞治療は、自分の体から採取した幹細胞を使い、肌の再生力を高める肌再生医療です。
これにより肌がふっくらし、シワが目立ちにくくなるのが特徴です。
効果は長期間続きますが、採取や加工・注入までに複数回の通院が必要で、施術後も経過観察が行われます。
料金相場は、100万~300万円と高額ですが、頻繁に施術を受ける必要がないため長期的な効果を重視する人に適しています。
一部クリニックでは、医療ローンなどの分割払いも可能です。
PRP肌再生治療
PRP肌再生治療は、自分の血液を利用して肌の再生を促す安全性の高い肌再生医療です。
採取した血液中の成長因子の成分を注射し、肌の弾力を回復させることで、顎(あご)のシワが目立ちにくくさせます。
基本的に1回の施術で完了しますが、効果を強化・持続するためには数か月ごとの追加施術が推奨されることもあります。
料金相場は、1回5万~15万円程度で、自然な若返りを求める人に適した方法です。
ACRS療法
ACRS療法は、自身の血液を採取し特別な方法で加工して作る治療法で、肌を若返らせたりシワを目立たなくしたりする効果があります。
自分の血液を使うため、アレルギーが起きにくいのが特徴です。
採血と施術の工程が必要なため少なくとも2回の通院が必要で、施術後の経過観察が行われる場合もあります。
費用は1回20万~50万円とPRP治療より高価ですが、効果が長く持続しやすいことが利点です。
まとめ
顎(あご)に現れる梅干しシワは、歯並びが原因であることがほとんどですが、口を閉じる力が弱い方にも現れるシワです。
日常のケアで改善する場合もありますが、どうしても改善が難しい状態の人も中に入るでしょう。
そういった人は一度、美容皮膚科のフォーシーズンズへ相談してみませんか。
肌再生を得意としていて、患者様一人ひとりに、合わせた治療法を提案させていただきます。
初めての美容医療で不安な人にも、寄り添い安心して治療を受けていただけるようお話を聞かせてください。
脇田尚子 先生
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過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科