PRP療法とは?効果はある?メリット・デメリットやリスクを紹介【医師監修】

再生医療
再生医療

PRP皮膚再生療法とは、エイジングケアに効果的な肌再生療法の一つで、シワやたるみ・毛穴が目立つことに悩んでいる方におすすめの治療法です。

自己治癒力で肌のエイジングを促すので、持続性が高く・半永久的な美肌を手に入れることが期待できます。

肌悩みがある・エイジングケアで困っている方は、ぜひご参考にしてください。

PRP療法(多血小板血漿)とは

PRP療法(多血小板血漿)とは

PRP療法とは、Platelet-Rich Plasmaの略称で、日本語では多血小板血漿といいます。

血小板は、血液の約1立方ミリメートルあたり10万〜40万程含まれている細胞断片で、怪我をしてしまった際に止血・修復するために集まり、多量の成長因子を放出することで組織修復を促します。

その特性を活かし、個人が持つ本来の治癒能力・修復能力・再生能力を最大限に引き出すことで患部を修復する治療法が『PRP療法』です。

治療をしたい患部へ、PRPを注入すると本来の力で治癒をすることができます。

また、PRPは良質なタンパク質を豊富に含んでいることから、痛みや炎症を改善するためにも使用されている治療法です。

PRP療法は美容医療だけではなく、スポーツ医学や整形外科など、幅広い治療法としても用いられています。

PRP療法が効果的な分野

PRP療法が効果的な分野

美容・肌再生

美容・肌再生の治療で用いられるPRP療法は、エイジングケア・美肌を目指す方に効果的です。

顔の肌だけではなく、首元や手の甲にもPRPの効果を発揮します。

特に、首元や手の甲の皮膚は年齢が現れやすい部位です。

この治療法は美容医療の一環ですが、自身の血液からPRPを抽出して注入するため、より自然な効果を期待できます。

さらに、再生医療としての効果は個人差はありますが、5〜10年ほど持続することが可能です。

例えば、シワやたるみ治療に用いられるヒアルロン酸注射は、半年から1年経つと体に吸収され、元の状態に戻ってしまいます。

しかし、PRP療法では、皮膚や組織を再生させるため、1年経っても改善された状態が継続します。

スポーツ障害

スポーツ障害の治療で用いられるPRP療法は、肉離れやテニス肘・ゴルフ肘などの治療に効果的です。

欧米ではすでにPRP療法が、自身の治癒力をサポートし治療を進める方法として広く行われており、日本でもスポーツ障害の治療法として徐々に取り入れられています。

怪我や炎症のある部位に、自身の血液から抽出したPRPを注入することで、自然治癒力を促進させます。

しかし、現在のところ日本では、スポーツ障害に対するPRP療法はほとんどの場合、保険適用外です。

一部の医療機関では、学生割引を行なっているところもあります。

関節の病気

関節の病気の治療で用いられるPRP療法は、変形性関節症や慢性疾患の治療に効果的です。

関節の病気改善することは難しいですが、PRP療法を用いることで体への負担も少なく、早期の治療効果が期待できます。

PRP療法では、軟骨保護のためのタンパク質・炎症抑制効果を期待できるタンパク質の生成を促すことで、痛みや炎症の改善が可能です。

特に、関節の病気の治療では、自然治癒力を活かした再生医療として注目されています。

ただし、日本ではまだ新しい治療法なので、自由診療扱いなことが多いです。

腰・肩などの炎症

腰や肩などの炎症の治療で用いられるPRP療法は、腰痛や四十肩・五十肩の治療に効果的です。

慢性的な腰や肩の痛みが悪化すると、日常生活に支障をきたすことがあるため、できるだけ楽に治療をしたいものです。

腰痛はさまざまな要因が重なり原因特定が難しく、四十肩・五十肩は加齢が原因で改善が難しいことが多いとされています。

しかし、PRP療法は体への負担が最小限に抑えられるので、腰痛や肩の痛みで辛い方も受けやすい治療としておすすめです。

治療後は、個人差はありますが2週間程度で治療の効果を期待することができるので、少しでも早く炎症改善を期待できます。

薄毛・抜け毛治療

薄毛・抜け毛治療で用いられるPRP療法は、髪の毛に必要なタンパク質生成やヘアサイクルの乱れの改善に効果的です。

PRP療法では、血小板に含まれる成長因子が細胞の増殖促進・血管新生・コラーゲン生産の促進、髪の毛に必要なタンパク質の生成を促進します。

また、老化が原因で薄毛・抜け毛が増えてしまっている方には、ヘアサイクルを整える効果が期待でき、より効果を発揮します。

髪質も太くコシのある毛が生え、抜けにくい髪の毛になるでしょう。

PRP療法は半永久的な効果が期待されますが、定期的に注入することで良い状態をキープしやすくなります。

不妊治療

PRP療法は、不妊治療でも用いられることがあります。

不妊の原因として、子宮内膜の厚さが十分でない、または着床しにくい場合に、PRPを注入することで子宮内膜の厚みが増し・着床がしやすくなる効果が期待されます。

自身の血液からPRPを準備するので、副作用も少なく安全に治療が行えます。

不妊治療におけるPRP療法は、2回1セットで注入することでより高い効果が期待できます。

ただし、PRPをカテーテルを用いて子宮に挿入するため、膣内や子宮に傷がつく可能性もあります。

そのため、信頼できる技術を持つ医療機関で治療を受けることが非常に重要です。

PRP療法の効果を実感する回数

PRP療法の効果を実感する回数

PRP療法は、受けたからといってすぐに効果を発揮するわけではなく、ゆっくりと効果を実感できる治療です。

また、治療の目的によって1回で効果を感じられる場合もあれば、2〜3回の治療で効果を実感できる場合もあります。

複数回治療を受ける場合、2〜3ヶ月または半年に1度のペースで注入をすると、よりPRPの効果を実感しやすくなります。

自身の血液からPRPを採取するため、もともと持っている治癒能力・修復能力・再生能力を最大限に引き出すことができるので、半永久的な効果を期待する方におすすめです。

PRP療法のメリット

PRP療法のメリット

体への負担が少ない

PRP療法のメリット1つ目は、メスを入れずに治療を受けられるということです。

PRP療法は、採血・注射器やカテーテルで注入するため、傷跡が残りにくく体への負担が少ないので入院する必要もありません。

また、時間もそれほどかからないため、体力の面が不安な方でも受けやすい療法の一つです。

治療時間が少ない

PRP療法のメリット2つ目は、治療時間が少ないことです。

治療一回の時間の目安として、だいたい30分〜1時間程度と短時間で終了します。

顔周りのPRP注入でも、場所によってはすぐにメイクをすることができるので、どんな方でも受けやすいです。

注射のみの治療なので、入院などしないで通院のみで治療を受けることができるので、仕事や学校を休む必要もありません!

比較的、気軽に受けられる美容医療としておすすめです。

副作用が少ない

PRP療法のメリット3つ目は、副作用が少ないということです。

美容医療を受ける中で、副作用が少ないことはとても重要です。

PRP療法は、自身の血液からPRPを抽出・患部に注入して、自己治癒力で悩みをケアしていきます。

そのため、体に合わない・アレルギー反応が出る・副反応が起きるといった、副作用は起きにくいです。

PRP療法のデメリット

PRP療法のデメリット

効果に個人差がある

PRP療法のデメリット1つ目は、効果に個人差があることです。

自身の血液を用いて治療を行うため、成長因子の種類や量もさまざまで、どうしても個人差が出てしまいます。

そのため、1回で効果がある方もいれば、複数回の治療が必要な方もいます。

PRP療法は持続的に効果を得られる医療ですが、効果を得るまでに時間がかかることもあります。

焦らず、ゆっくりと効果を待つことが重要です。

治療費が高額

PRP療法のデメリット2つ目は、治療費が高額なことです。

再生医療は新しい治療法なので、まだ普及しておらず高額な治療費がかかってしまいます。

美容目的以外の目的でPRP療法を受ける方の中には、リハビリや通院も必要な場合があり、さらに費用がかさむことがあります。

しかし、PRP療法のメリットとして入院を必要とせず、日常生活に影響を与えることなく治療を受けられるため、入院費がかからないというメリットもあります。

保険診療は適用外

PRP療法のデメリット3つ目は、保険診療は適用外ということです。

日本では、PRP療法を含む再生医療は保険適用外となっており、自費診療での対応となります。

他にも保険診療が受けられない疾患が多く、再生医療もその一つです。

ただし、条件を満たす疾患の治療には、例外的に保険適用が認められる場合もあります。

自身の治療目的に合わせて、保険適用の可否についてあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

PRP療法の相場

PRP療法の相場

PRP療法の相場は、1回で3万円以上かかり、保険適用外であることがほとんどです。

再生医療はまだ新しいため、PRP療法を受ける場合は自費診療になります。

治療内容によっては、1回の治療が15万円・30万円・60万円と振り幅がとても広く高額になることがあります。

ただし、どのクリニックでPRP治療を受けるかによって料金が異なるため、複数のクリニックを比較検討してみましょう。

PRP療法の治療の流れ

PRP療法の治療の流れ

PRP療法の治療の流れは、基本的に下記のように進みます。

  1. 採血
  2. 遠心分離でPRPを作成、抽出
  3. 患部に投与

早ければ15分〜30分程度で治療が完了します。

そのため、入院をする必要がなく、時間がなく忙しい方・体に負担をかけたくない方にもおすすめの治療です。

PRP療法の副作用

PRP療法の副作用

PRP療法の重篤な副作用は、ほとんどありません。

治療で使用するPRPは自身の血液を使用するため、アレルギー反応や副作用が起こる確率は低いです。

起こりうる可能性のある副作用としては、下記のような症状が挙げられます。

  • 痒み
  • 赤み
  • 腫れ
  • 内出血
  • むくみ

他にも、硬結や熱感を感じる方もいます。

ただし、そういった副作用は2〜3日・長くても1週間程度で治ります。

万が一、重篤な副作用が起きてしまった場合は、治療を受けたクリニックへすぐに相談をするようにしてください。

PRP療法は危険?安全?

PRP療法は危険?安全?

PRP療法は、自身の血液成分を利用して治療を行うため、アレルギー反応が起きることはほぼありません。

凝縮されたPRPは、遠心分離機で作成後、直接注射器で患部に注入されるため、危険性は低く安全です。

こういった再生医療の中で、PRP療法は安全性が非常に高い治療法の一つといえます。

PRP療法の効果が実感できない時の主な原因

PRP療法の効果が実感できない時の主な原因

PRP療法の効果が「実感できない」という声を、ネット上で見たことがある方もいるでしょう。

こういった声は、期待していたほどの結果を感じられなかった方からの声であることがほとんどです。

即効性を期待して治療した人や、治療内容とPRP療法の相性が悪かった場合も考えられます。

PRP療法は、ゆっくりと効果が現れる治療法です。

1回の治療で効果を得られる場合もあれば、複数回の治療が必要な場合もあります。

治療の相性や必要な治療回数を見極めて治療を受けることで、PRP療法の効果を実感しやすくなるでしょう。

PRP療法の失敗やリスクを防ぐために

PRP療法の失敗やリスクを防ぐために

PRP療法の失敗やリスクを防ぐために、まず来院するクリニックがPRP療法についてしっかり理解しているかを確認しましょう。

どのような治療を受けたいのか・どの程度の期間で治療をしたいのか、PRP療法と相性が良い症状なのかを見極め、要望を伝えることも大切です。

PRP療法についての理解が不足しているクリニックで治療を行うと、効果を感じられず残念な思いをしてしまう可能性があります。

どこの美容クリニックで治療を受けようか悩んでいる方には、肌再生医療に特化しているフォーシーズンズでPRP療法を受けることをおすすめします。

再生医療に特化しているためPRP療法の理解はもちろん、そのほかの再生医療の知識にも富んでいます。

フォーシーズンズでのPRP療法では、不純物・添加物を含まない“ナチュラルPRP”を使用しており、質の良いPRP治療を受けることができます。

これにより、副作用や後遺症が起こりにくくなっています。

持続時間が長い治療だからこそ、質の良い治療を受けることで、理想的なエイジング効果を安全に受けることができますよ。

フォーシーズンズのPRP治療の詳細はこちら

この記事の監修医師
フォーシーズンズ美容皮膚科クリニック神戸院 院長
脇田尚子 先生
  • 過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。

    ▼勤務経験
    神戸大学病院皮膚科
    神戸西市民病院皮膚科
    兵庫県立加古川医療センター皮膚科
    東神戸病院皮膚科
    フォーシーズンズ美容皮膚科

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