毛穴が目立つニキビ跡や重度のニキビ跡ができてしまう原因について詳しくご紹介します。
毛穴が広がりニキビ跡が目立つことに悩んで、どうにかしてセルフケアをできないかと考える方は少なくないでしょう。
小さなニキビだったのになかなか治らなかったり、何度も繰り返し同じところにニキビができてしまうと、毛穴が広がりニキビ跡として目立ってしまうことがあります。
また、クレーター状にニキビ跡ができてしまうと、セルフケアでどうにかするのは難しいです。
現在、毛穴のニキビ跡で悩んでいる方はもちろん、今後の毛穴のニキビ跡の対策知識として原因を知っておくことはとても大切です。
ニキビができやすくなる毛穴トラブルとは
毛穴でトラブルが起こると、炎症が起きてニキビができやすくなるため、毛穴トラブルに繋がります。
特に、年齢が上がると毛穴トラブルは増え、肌の状態は悪い方向へ進みやすいです。
さまざまな毛穴トラブルの中でも、つまり毛穴・開き毛穴・黒ずみ毛穴の原因について解説します。
原因を知ることは、ニキビやニキビ跡の改善・予防をするためにとても重要です。
古い角質や過剰な皮脂が毛穴を塞ぐ「つまり毛穴」
古い角質や過剰な皮脂が毛穴を塞ぐことで、毛穴が詰まり肌トラブルを引き起こします。
特に、鼻の周りは皮脂の分泌が多く古い角質が溜まりやすいパーツで、「つまり毛穴」を作りやすいです。
毛穴に溜まった角栓を押し出したり洗いすぎてしまったり、不衛生な状態を放置してしまったりすると、さらに状態が悪化し毛穴へ炎症を与えます。
そうすることで、毛穴のトラブルに繋がりニキビができる原因になります。
皮脂が過剰分泌して起こる「開き毛穴」
皮脂が過剰分泌してしまうと、毛穴が開きっぱなしの状態になって「開き毛穴」ができてしまいます。
食生活や生活習慣が乱れたり毛穴の汚れが蓄積されたり、肌の乾燥やたるみなど、毛穴が開いてしまう理由はさまざまです。
他にも、老化による皮脂の変化でバランスが乱れ、皮脂が過剰分泌に繋がります。
一度開いてしまった毛穴をセルフケアで改善することもできますが、簡単ではありません。
開いた毛穴には、皮脂だけではなく汚れが溜まりやすくなり、ニキビができやすくなります。
毛穴にメラニン色素が沈着して黒く見える「黒ずみ毛穴(メラニン)」
毛穴にメラニン色素が沈着することで、「黒ずみ毛穴」ができてしまいます。
特に、紫外線の刺激を受けると、メラニンが過剰分泌され黒く見える原因になります。
長期的に、メラニンの過剰分泌が続いてしまうと、メラニン色素が沈着してセルフケアでも改善が難しくなっていきます。
日々の紫外線対策はもちろん、正しいスキンケアをすることでメラニンを抑制することができるでしょう。
毛穴がつまりやすい肌とは
毛穴が詰まりやすい肌は、大きく分けて4種類あります。
・ニキビ肌
・乾燥肌
・敏感肌
個人差はありますが、肌の状態や肌質に合わせたスキンケアを続けることで、毛穴のつまりを改善することが可能です。
まずは、ご自身の肌がどの肌質なのかを知っておきましょう。
①脂性肌(オイリー肌)
脂性肌は、皮脂が多く分泌され毛穴がつまりやすい肌で、オイリー肌とも呼ばれています。
適度な皮脂であれば、肌の保護や保湿を助ける役割があります。
しかし、過剰に分泌されてしまうと、毛穴がつまりやすい肌になってしまいます。
もともと皮脂の分泌が多いパーツである鼻周りや頬・眉間・顎は、角栓が目立ちやすくザラザラしやすいのが特徴です。
脂性肌は、毛穴が特に詰まりやすく、開き毛穴の原因になってしまうこともあります。
脂性肌の対策として、余分な皮脂を落とせる洗顔料を選び、ヒアルロン酸やセラミドが含まれている化粧水などで保湿をすることが大切です。
② ニキビ肌
ニキビ肌は、その名の通りニキビができやすく、炎症を起こしやすい肌のことです。
毛穴に皮脂や汚れがたまると、ニキビの原因であるアクネ菌が増え、炎症を引き起こしてニキビができます。
また、ニキビが潰れて凹んでしまった部分に汚れがたまりやすくなり、さらに毛穴がつまりやすくなります。
ホルモンの影響で皮脂の分泌が増え、ニキビができやすくなる人もいます。
ニキビ肌の対策として、刺激の少ない化粧品やスキンケアを選び、食生活を見直すことで、肌への負担を減らし、ニキビを改善することが可能です。
③ 乾燥肌
乾燥肌は、肌の水分や油分が不足してしまうことで、過剰な皮脂が分泌され毛穴がつまりやすい肌のことです。
肌が乾燥した状態になると、足りない油分を補おうとするので余分な皮脂を分泌します。
過剰に分泌された皮脂が毛穴に溜まり、汚れと混ざり毛穴がつまってしまうのでニキビの原因になります。
また、乾燥した肌はバリア機能が弱くなり、外部からの刺激に対して敏感になるため、炎症を起こしやすくなります。
乾燥肌の対策として、しっかりと保湿を行いながら紫外線対策をすることで、肌を守ることを心がけましょう。
④ 敏感肌
敏感肌は、皮膚のバリア機能が弱く、外部からの刺激を受けやすい肌のことです。
スキンケアや環境の変化によって肌に刺激が加わり、荒れてしまったり赤くなってしまったりかゆみが出てしまったりすることがあります。
また、バリア機能が弱いため、肌が乾燥しやすく、それを補うために過剰な皮脂分泌が起こることがあります。
そういった肌環境になってしまうと、ニキビができやすく毛穴がつまりやすくなります。
敏感肌の対策として、できるだけ刺激の少ないスキンケア用品を選び、保湿や紫外線対策をしっかり行うことで、肌を守ることが大切です。
毛穴のニキビ跡の原因3つ
毛穴のニキビ跡ができてしまう原因は、3つ考えられます。
どんな肌質にも当てはまりやすい原因ですので、毛穴のニキビ跡が気になる方はぜひチェックしてみてください。
①必要以上の皮脂が分泌
毛穴のニキビ跡の1つ目の原因は、必要以上の皮脂が分泌されることで毛穴がつまりやすくなるということです。
皮膚を保護するために必要な皮脂ですが、余分な皮脂が毛穴につまると、ニキビができる肌環境になりよくありません。
さらに、ニキビが炎症を起こし悪化してしまうと、毛穴が目立つニキビ跡として残ってしまうことがあります。
皮脂の分泌を抑えるためには、適切なスキンケアとバランスの良い食生活を心がけることが大切です。
②毛穴が詰まる
毛穴のニキビ跡の2つ目の原因は、毛穴が詰まることでニキビ跡ができてしまいます。
毛穴に皮脂や汚れが詰まり時間が経つと、酸化して肌に黒く残ってしい改善が難しくなります。
また、毛穴が詰まっている状態でも、皮脂の分泌は止まりません。
そのため、どんどん毛穴に皮脂が溜まってしまいます。
肌質に合わせて、どんなスキンケアが必要かを見極め、適切なケアをする必要があります。
③毛穴でアクネ菌などの細菌が増える
毛穴のニキビ跡の3つ目の原因は、毛穴でアクネ菌などの細菌が増えてしまうことです。
皮脂の表面には、いくつもの常在菌が住んでいます。
通常はバランスが良い状態で問題はないのですが、崩れてしまうと毛穴が詰まったり・細菌が繁殖してしまい、肌にとってよくない環境が出来上がります。
さらに、菌が増えてしまうと、ニキビができて炎症を起こし赤く腫れたニキビができてしまうことで、毛穴のニキビ跡ができやすくなります。
できるだけ、ニキビを作らないように肌を清潔に保つことも大切ですが、食生活が乱れると不要な皮脂が分泌されやすくなるため食べ物にも注意が必要です。
毛穴のニキビ跡ができやすい場所
毛穴のニキビ跡ができやすい場所は、皮脂が出やすかったり刺激が加わりやすい部位が多いです。
できるだけ、ニキビを作らないような環境作りも大切ですが、日々のスキンケアやできてしまった時の迅速な対処がとても重要になります。
額や鼻すじ(Tゾーン)
額や鼻筋といった『Tゾーン』は、皮脂が分泌されやすく髪の毛がかかりやすいため刺激が多く加わります。
皮脂の分泌が多いだけではなく、顔の凹凸も多くある部位でもあるので、洗顔時の洗い残しや紫外線対策がうまくできていないなど、原因はいくつか考えられます。
そのため、古い角質が残っていたり皮脂がつまりやすくなっているため、ニキビができやすく・毛穴のニキビ跡が残りやすくなってしまいます。
洗いすぎもよくありませんが、できるだけ優しく肌を洗い・毛穴の詰まりを取り除くことで、ニキビ予防にもなるためとても重要です。
頬やあご(Uゾーン)
頬やあごといった『Uゾーン』は、衣類や髪の毛があたることで刺激を受けやすく、肌荒れしやすいパーツの一つです。
最近では、マスクをつける時間が長くなっていることで、Uゾーンへの摩擦刺激が加わっている方が増えています。
頬やあごは、汗腺が少なく皮脂腺が多いので、毛穴がつまりやすい・ニキビができやすい環境です。
肌荒れしやすい条件が備わっているので、繰り返しニキビができやすく毛穴が開きやすくなります。
繰り返しニキビが同じところにできると、炎症が起きても治りにくく毛穴のニキビ跡ができやすくなる可能性が高まります。
マスクをする方は、最低1日に2回は交換・頬やあごまわりを清潔に保つこと心がけることで、皮脂や汚れで毛穴が埋まりにくくなり、ニキビ予防にも繋がります。
背中
背中は、汗をかきやすく服などの刺激を受けやすいため、ニキビができやすい部位の1つです。
また、乾燥もしやすい面もあり毛穴に汚れがたまりやすいので、ニキビができやすいです。
中には、痒みが出てしまいかきむしって、傷ができてしまう方もいます。
汗をかいた場合は、可能な限り汗を拭き取り・衣服を着替えて清潔を保つことが大切です。
ニキビの種類別「毛穴のニキビ跡」
ひとくくりにニキビと言っても、さまざまなニキビがあります。
こちらでは、ニキビの種類・どのように毛穴のニキビ跡に繋がるかを解説します。
どんな毛穴のニキビ跡も重症化すると、改善するのが難しく時間を要します。できるだけ早めの治療をおすすめします。
白ニキビ・黒ニキビ:毛穴が大きく開く・クレーター状に
白ニキビや黒ニキビは、ニキビができて酸化することでできるニキビです。
比較的小さいものが多く、プツプツしたニキビがいくつかできます。
簡単に潰れやすく内容物を押し出そうとすると、毛穴を広げてしまったりクレーター状の穴を作りやすくなるため、必要以上に触らないようにしてください。
こちらのニキビは、改善されてもすぐにできやすいので、毛穴が大きく開いたりクレーター上に凸凹と跡が残ってしまいやすいです。
セルフケアで改善するにはとても時間がかかるため、美容医療の力を借り早く改善することがおすすめです。
赤ニキビ・黄ニキビ:色素沈着・クレーター状に
赤ニキビや黄ニキビは、ニキビが炎症を起こしてしまっている状態のニキビです。
こちらのニキビは、色素沈着しやすく目立つニキビ跡になりやすいです。
また、クレーターニキビ跡にもなりやすいので炎症が起きている場合は、早急に皮膚科への受診をおすすめします。
少しでも早く適切な処置をすることで、ニキビや炎症を最小限に抑えニキビ跡になりにくくすることができます。
もし、赤ニキビや黄ニキビが原因でニキビ跡ができた場合も、美容医療の力を借りることで、より綺麗に治療をすることができるでしょう。
クレーター毛穴と開き毛穴の違い
クレーター毛穴と開き毛穴は、できる過程・形が違います。
一目で見分けることは難しく、肌の凸凹という点が同じというだけで、細かな形状や状態が別物です。
クレーター毛穴と開き毛穴が、どのように違うのかを解説します。
クレーター毛穴の原因:重症化したニキビ
クレーター毛穴は、ニキビ跡の症状の中でも重症化したニキビが原因でできる、深い毛穴の凹みです。
皮脂腺が発達しているおでこや頬は、皮脂や汚れが溜まり、角栓ができやすいためニキビが重症化しやすく、クレーター毛穴を作る原因になります。
重症化したニキビは適切に治療されないと、皮膚に深刻な損傷を与え、クレーター毛穴を形成してしまいます。
セルフケアで治すのは難しく、普段からニキビを作らないような私生活を意識し、肌の保湿・清潔にして良い状態を保つ必要があります。
また、早めに皮膚科での治療を検討することで、より綺麗に本来の肌を取り戻せる可能性が高くなりますよ。
開き毛穴の原因:過剰に分泌された皮脂
開き毛穴は、過剰に分泌された皮脂が毛穴につまり、毛穴が開いたままの状態になってしまっている毛穴のニキビ跡です。
毛穴に詰まった皮脂や汚れが酸化し、炎症を引き起こすことで、毛穴の入り口が凹んでしまいニキビ跡として残ります。
肌のハリや弾力が低下すると、毛穴が開きやすくなることも原因の一つです。
正しいスキンケアを続けることで、予防に繋がり、多少なりとも症状の改善を期待できます。
洗顔や保湿を肌質に合わせてしっかりと行い、皮脂のコントロールを心がけましょう。
また、紫外線対策も一緒に行い、肌のハリや弾力を維持することで、毛穴の開きを防ぐことができます。
自力で治らない毛穴のニキビ跡は専門家が解決
自力で治らない毛穴のニキビ跡は、できるだけ迅速に専門家に相談することで、短期間で治療をすることができます。
毛穴のニキビ跡の治療は、肌再生医療に特化しているフォーシーズンズで治療することがおすすめです。
ニキビ跡が原因で毛穴のニキビ跡ができてしまった場合は、下記の肌再生医療があります。
・ACRS療法
・幹細胞治療
また、ダーマペンやLDM-MEDといった施術を一緒に受けることで、毛穴のニキビ跡を解消することができるでしょう。
毛穴のニキビ跡が気になる方は、フォーシーズンズでカウンセリングを受けてみてください。
脇田尚子 先生
-
過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科