唇のシワができる原因やその対策について解説をしています。
唇の縦ジワを消すには、日々のケアがとても重要です。
体調の変化や季節感だけでなく、日常の癖やどれだけ正しく保湿されているのかによって、唇の縦ジワは現れます。
リップクリームで保湿をしているだけでは、唇の縦ジワのケアが少ない場合もあります。
まずは原因を理解し改善しながら、唇の縦ジワを消して美しい唇を目指してみませんか。
唇の特徴
唇は、顔の他のパーツとは肌質が異なります。
バリア機能や保湿機能がとても低く、角質層の構造も違うため、非常にデリケートな部位といえます。
唇の縦ジワを消す方法を知る前に、まずは、唇の特徴について知ることでどのようなケアが必要なのかを考えてみましょう。
構造
唇は、肌の構造と下記のような部分が異なります。
・刺激:受けやすく、乾燥しやすい。
・皮脂腺/汗腺がない:潤いが保てない。
肌の角質層は10〜20層あるのに対し、唇の角質層はその半分です。
保護機能は、他の顔の肌と違い弱くデリケートで、皮脂腺や汗腺がありません。
また、唇の色は、皮膚が薄く毛細血管が透けて見えることで、薄紅色や赤色に見えます。
体調が悪く血行不良になると、青紫色になったり白っぽくなったりと、いかにも「体調が悪そう」な色になります。
一見、唇は手間がかかりそうで大変に見えますが、唇は肌と比べターンオーバーのサイクルが短いです。
そのため、適切な対処をすることで比較的早く、ケアの効果が出やすいという特徴もあります。
機能
唇は、話す・食べる・感情表現など、生きていく中でさまざまな動き・機能があります。
そのため、他の顔の部位に比べて、よく動き・伸縮性や柔軟性が高いです。
話す時は、表情も動くので伸びたり縮んだり、たくさん動きます。
食事中は、食べ物がつくと、拭き取る刺激や無意識に舐めとることで、ダメージを蓄積させてしまいます。
また、飲み物を飲む際に、口の中の圧力を下げ水分を吸いやすくする機能の一つです。
唇は、コミュニケーションを取るためにも必要ですが、生きるためにとても重要な機能を持っている部位といえます。
役割
唇の役割は、皮膚と口の中の粘膜の境界に位置しています。
そのため、口内の乾燥を防いだり粘膜としての役割を持っています。
また、唇は超高性能なセンサーとも言われていて、食べ物に触れることで形状・温度・食感など、さまざまな情報を伝達してくれます。
唇は、とても重要な役割を持っていることがわかります。
唇の縦シワの原因
唇にできる縦シワの原因は、乾燥や荒れて炎症を起こしている以外にもあります。
なぜ、唇の縦シワができているのかによって、対処法が変わります。
いくらケアをしても改善されない唇の縦シワは、思っていた原因以外にもあるかもしれません。
唇の縦シワの原因を知ることで、的確なケアをしましょう。
唇の老化
肌の老化が進むように、唇も年齢とともに老化していきます。
唇が老化すると、ハリやツヤがなくなり、縦シワができやすくなります。
時間が経つと、さらに深いシワが刻まれ、改善が難しくなっていくでしょう。
また、口周りにある口輪筋や上唇挙筋などの、表情筋と言われている筋肉の周りの皮膚は徐々に薄くなっていき、収縮による縦シワも目立つようになります。
唇の老化を防ぐためには、保湿がとても重要です。
できるだけ、唇の乾燥を防ぎ潤いを保つように心がけましょう。
唇の乾燥
唇は皮脂膜が作られないため、他の肌と比べて乾燥しやすい特徴があります。
そのため、唇だけで潤いを守ることが難しく、乾燥が進むとひび割れや刺激に敏感な状態になります。
また、空気の乾燥以外にも、ホルモンバランスの乱れが影響することもあります。
このような場合は、リップクリームで保湿を心がけ、唇に潤いを与えるように心がけてください。
もし、症状が改善しない場合は、生活習慣や食生活を見直すことで唇の縦シワが徐々に改善できるでしょう。
紫外線
唇は肌に比べてメラニンが少ないため、紫外線ダメージをダイレクトに受けてしまいます。
紫外線ダメージが唇に蓄積されると、メラニン色素が活性化されることで、黒ずみやくすみ・縦シワの原因となります。
また、乾燥しやすくなるので紫外線対策は肌だけではなく、唇にとっても日頃の対策やケアは大切です。
喫煙
喫煙は、身体を老化させてしまう原因成分が多く含まれているため、唇の縦シワができやすくなる原因になります。
タバコの煙は、唇の周りにダメージを与えてしまうことから柔軟性や弾力が失われ、唇の血流・血色が悪くなることで乾燥して、縦シワのある唇になっていきます。
身体に悪影響を与える喫煙は、唇の縦シワの原因にも関係しているのです。
唇を舐めたりめくったりする癖
唇が乾燥すると、舐めたり皮をめくったりする癖がある方は、縦シワを作りやすいです。
唇を舐めることで一時的に乾燥を防ぐことができますが、唾液が蒸発するともともとあった水分も一緒に失われます。
それが何度も続くと、唇を舐めることでより乾燥が進んでいきます。
また、乾燥して皮がめくれてきた際に無理やりめくってしまうと、唇の表面を傷つけ炎症を起こしたり出血をしてしまう場合があります。
そうなると、新しい皮がうまく再生されないで、唇の荒れが一向に治らないことも…。
乾燥が気になる方は、保湿力の高いリップクリームを使い、唇を舐める癖を直していきましょう。
食生活の乱れ
辛いものや塩分の多い食事を摂りすぎると、唇が荒れやすくなり縦シワの原因になることがあります。
また、栄養不足も唇の乾燥を招く要因で、ビタミンB群や鉄分が不足すると、唇が弱り荒れたり乾燥しやすくなるのです。
さらに、水分が十分に摂れていないと身体全体が乾燥しやすくなり、唇の状態にも影響を与えます。
脂っこい食事が多い場合は、血流が悪くなることで唇がくすみがちになることもあります。
唇の健康を守るには、栄養バランスの取れた食事とこまめな水分補給が欠かせません。
食生活に気をつけることで、唇の縦ジワを防ぎ、滑らかで美しい唇を維持できるでしょう。
唇の縦シワを治す方法
唇の縦シワを治す方法は、どんな原因で縦シワができているのかによって異なります。
上記で解説している、唇の縦シワの原因から自身の唇の状態に合った、治す方法を試してみましょう。
生活習慣を改善する
唇の縦ジワを治すためには、生活習慣を改善するようにしましょう。
例えば、下記のようなクセがある・行動をしている方は、要注意です!
・めくれた唇の皮を剥がしてしまう
・口呼吸をしている
また、硬めのリップクリームを唇に押しつけて塗っていたりクレンジング時に唇をゴシゴシこすっている方は、唇の縦ジワを悪化させてしまいます。
いくらリップクリームで保湿をしても、唇への刺激が強くなると逆効果になります。
最近では、体温に溶けやすいものやチューブタイプで柔らかいクリーム状のリップクリームが多く販売されています。
唇を舐めない・乾燥させないための防止策として、リップクリームを活用してみてください。
唇を保湿する
唇の保湿は、縦シワを作らないためにとても重要な対策となります。
さまざまなリップクリームが販売されていますが、どんな理由で縦シワができているのかで、おすすめな商品は異なります。
選ぶ基準 | おすすめな商品 |
リーズナブルなリップクリーム | プチプラで保湿効果のある商品 |
美しく日々のケアができるリップクリーム | 美容液成分が含まれている商品 |
炎症や切れをケアできるリップクリーム | 薬用の商品/クリニックでで処方してもらう |
リップクリームを塗る頻度は、1日3〜5回程度が適切とされています。
塗りすぎてしまうと唇のダメージや刺激となり、逆効果となることも…。
また、1度開封したリップクリームは、雑菌の繁殖や酸化・劣化していることから、半年以内を目安に使い切りましょう。
紫外線対策をする
紫外線対策は、肌の健康だけでなく唇の縦シワ対策にもなります。
特に、PAが高いものを選ぶと、シワやたるみの原因となる紫外線A波(UVA)をカットしてくれます。
もし、長時間の屋外活動で唇が「日焼けちゃったかも…」という方は、純度の高い白色ワセリンで保湿ケアをすると効果的です。
塗り込む際は、紫外線ダメージから通常よりもデリケートな状態になっていることが考えられるため、優しく丁寧に行うようにしてください。
通常のリップクリームでも良いですが、UVカット効果のあるリップクリームをを選ぶことで、紫外線対策をすることができるのでおすすめです。
美容外科に相談する
上記で解説した唇の縦シワを治す方法で改善がみられなかった唇の縦シワの場合は、美容外科に相談すると良いでしょう。
美容外科では、さまざまな方向からのアプローチを提案してもらえるため「どうにも縦シワが消えない…」という方におすすめです。
保湿効果のある美容成分を唇に注入することで、唇をふっくらとみせつつ縦シワを目立たなくするものや、唇を刺激してコラーゲンの生成を促しなめらかな質感を取り戻すような治療法もあります。
美容外科での治療であれば、短時間で手軽に受けることができるため、少しでも早く治療をすることが可能です。
どうにも改善できない唇の縦ジワは、美容外科に相談することをおすすめします。
一般的な美容医療で唇の縦じわを改善する方法
一般的な美容医療で唇の縦じわを改善するには、下記の方法があります。
・レーザー治療
・ステロイド剤
美容医療を受ける際は、信頼できる美容外科を選び、医師と相談をすることで安心安全に治療を受けることができます。
「安いから」「キャンペーンを見つけたから」といって安易に、決めないようにしましょう。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸を唇に注入することで、唇のボリュームが増して縦じわを目立たなくさせます。
また、ヒアルロン酸には保湿効果もあるので、乾燥の改善もしてくれます。
施術時間は短時間で、効果は数ヶ月〜1年程度期待できるため、通院も数ヶ月に1度と忙しい方にもお勧めできる治療法の一つです。
ただし、まれにアレルギー反応を起こしてしまう方もいらっしゃるため、施術前のカウンセリングがとても重要です。
ダウンタイムはほとんどありませんが、ヒアルロン酸を注入するため馴染むまで異物感があったり赤み・内出血が起こる場合があります。
大体は、2〜3日で落ち着いてくるので、メイクで隠せるほどと考えておきましょう。
レーザー治療
レーザー治療で唇の縦じわの治療をする際は、コラーゲンの生成を促し内側から状態を改善していきます。
コラーゲンんが生成されることで、唇の表面がなめらかになり、徐々に縦じわが薄くなります。
ダウンタイムや痛みも少ないことから、人気のある治療の一つです。
ただし、複数回の治療が必要になることがあるため、定期的な通院が可能な方におすすめです。
ステロイド剤
ステロイド剤で唇の縦じわを改善する場合は、唇が何らかの炎症が起きていることがあります。
ただ唇が乾燥しているだけでなく、何らかのダメージがあり炎症を起こしているところに、ステロイド剤を塗り込むことで徐々に縦じわが緩和されていきます。
ステロイド剤には、いくつか強さがありますがあまりに強いものを使用すると、逆効果になってしまうこともあります。
ステロイド剤は市販でも売られていますが、医師の診療のもと処方してもらうことで素早く唇の状態が改善されるでしょう。
最新の美容医療で唇の縦じわを消す方法
最新の美容医療である『肌再生医療』を用いて、唇の縦じわを消すことが可能です。
肌再生医療では、自身の本来持っている力を後押ししてくれるような治療方法で、アレルギー症状も起こりにくいです。
美容医療を受けながら、唇の保湿を継続的に続けることで唇の縦じわが消えて、プルプルな綺麗な唇を保つことに繋がります。
もし、肌再生医療で唇の縦じわを改善したいと考えている方は、肌再生医療を専門としているフォーシーズンズで相談してみませんか?
肌再生医療:ACRS療法
肌再生医療のACRS療法は、自身の血液から抽出した成長因子を改善・治療したい部位に注入することで、自身の本来持つ再生力で改善を促します。
自身の血液を用いて治療をするため、アレルギー反応や副作用が起きにくく、リスクも低い治療法です。
唇・肌の再生力で治療をしていくので、自然な改善を期待できます。
また、唇のハリや弾力の改善にも繋がるため「綺麗に自然に治療をしたい!」という方は、ぜひ一度、肌再生医療に特化しているフォーシーズンズへご相談ください。
脇田尚子 先生
-
過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科