ニキビ跡がクレーター状に凹んでしまうと、なかなか自力でケアをしても改善されることが難しいです。
しかし、クレーター状のニキビ跡が何故できるのかを知ることで、予防・対策をすることができます。
気になる方は今以上に状態が悪化する前に、すぐに相談しにいきましょう。
クレーター(凹み)状ニキビ跡とは?
ニキビが治ったのに、肌に凹みができてクレーター状のニキビ跡ができることがあります。
クレーター状のニキビ跡は、ニキビを放置したり繰り返し同じ場所にニキビができることで、クレーターのようにニキビ跡として凹凸に残ることを言います。
また、クレーター状のニキビ跡は、下記の場所にできやすいです。
思い当たる節のある肌質の方は、できるだけ早い対処をおすすめします。
できやすい場所:皮脂の多い場所
ニキビは皮脂の多い場所にできます。
そのため、鼻やこめかみ・眉間の皮脂が多い場所にできやすいです。
皮脂の分泌が多いと老廃物が毛穴に詰まり、白ニキビができますが白ニキビの時点で適切な対処を行うことでニキビ跡になりにくいです。
できやすい場所:乾燥しやすい場所
頬や口元のように乾燥しやすい場所にできるニキビは、大人ニキビであることが多いです。
乾燥することで皮膚のバリア機能が低下し、肌荒れに繋がります。
また、ターンオーバーが乱れることで、肌が乾燥しニキビができる原因になります。
▼ニキビができる原因の詳細はこちら
クレーター状ニキビ跡の原因
クレーター状にニキビ跡が残る場合は、下記のようなニキビがあったことが考えられます。
- 炎症や重症化したニキビ
- 同じところに何度もニキビができる
- 膿の伴うニキビ
他にも、なぜクレーター状のニキビ跡ができるか、解説していきます。
①異常な線維組織が作られる
ニキビが炎症を起こし膿んでしまったことで、異常な繊維組織作られます。
組織が固まり、皮膚を下に引き込んでいきニキビ跡として残ります。
他にも、皮膚を修復するためにコラーゲンを異常生成してしまうことで、皮膚が盛り上がりケロイドになりニキビが治っても、ニキビ跡として残ってしまいます。
②脂肪が萎縮
脂肪が萎縮してできるクレーター状のニキビ跡は、5mm〜1cmと大きく凹みが目立ちやすいです。
そうしてできるニキビ跡は、大きく凹み・陥没したニキビ跡として肌に残ります。
クレーター(凹み)状ニキビ跡の4つの種類
ニキビが原因でできたクレーター(凹み)上のニキビ跡には4つの種類があります。
- ローリング型
- アイスピック型
- ボックス型
- 深いボックス型
ニキビ跡ができる基本的な原因は同じですが、形やサイズが異なります。
型が違えば、治療方法が違いますので、ご自身の悩んでいるニキビ跡と比べてみてください。
ローリング型
ローリング型のニキビ跡は、境界は不鮮明ですが4mm以上のものが多くなだらかなクレーターができます。
瘢痕組織が毛穴の周辺・真皮層から筋膜にかけて、縦方向に引っ張られ癒着が起こり、ローリング型のニキビ跡として現れます。
また、波を打つような凹凸が見られるのがローリング型のニキビ跡の特徴の一つです。
さらに他の型のニキビ跡と合併しやすく、素早い治療をすることで重症化を防ぐことができます。
アイスピック型
アイスピック型のニキビ跡は、2mm以下の小さく細かなクレーターできます。
クレーターの周りの皮膚は硬くなり、より治りにくく戻りにくいニキビ跡になります。
炎症が原因で毛穴が変形し、尖ったアイスピックのような形をしたニキビ跡として皮膚に残ります。
ボックス型
ボックス型のニキビ跡は、円形や楕円形の形をしていて、垂直に歪んでいる平らなクレーターになります。
また、浅いものから深いものまで凹み具合はざまざまで、メイクなどで隠しにくいクレーターが多いです。
特に男性のような厚い皮膚にできやすく、大きなニキビができるタイプの方にできやすいです。
深いボックス型
深いボックス型のニキビ跡は、通常のボックス型よりもさらに深くクレーターとして残ります。
そもそもクレーターとなったニキビ跡は、市販のスキンケアや自宅で行えるダーマペンなどでは改善することが難しいです。
医療用のダーマペンやレーザーなどでも、皮下組織まで到達している深すぎるボックス型のニキビ跡を治すことが困難になります。
ニキビ跡をクレーター状にしない予防法8つ
ニキビ跡をクレーター状にしないために、予防法が8つあります。
ニキビの状態やどれだけニキビを繰り返し作っているかで、必要な予防法が異なります。
ご自身の状態により近い予防法を、継続的に試してみてください。
また、使用するケア用品は必ず、ご自身の肌に合うものを使用するようにしてください。
①ニキビに刺激を与えない
まず、ニキビができてしまってもできるだけ刺激を与えないようにします。
ニキビによっては、赤みや痛み・痒みがある場合もありますが、触れる回数は最小限にしましょう。
また、できるだけニキビ部分を清潔に保つことで、炎症を抑えニキビを悪化させないようにすることが大切です。
赤ニキビは、すでに炎症を起こしています。
もし、赤ニキビができてしまっても、さらに炎症を起こさないように注意してください。
②ニキビ部分にメイクをしない
ニキビ部分にメイクをしない方が良いですが、目立つニキビは特に隠したくなりますよね。
基本的にニキビできた上にメイクをしても、問題はありません。
ただし、できる限り低刺激性の化粧品・ノンコメドジェニックの化粧品を使用することで、ニキビができてもメイクOKです!
また、極力薄化粧をすることでニキビへの負担も少なくなります。
③紫外線対策
ニキビ跡をクレーター状にしないためには、紫外線対策がとても大切です。
ニキビ跡の中でもメラニン色素が沈着して、シミのようになってしまうことがあります。
紫外線対策を怠ると肌ダメージから、乾燥・バリア機能が低下しニキビができてニキビ跡がクレーター状に残ります。
肌を乾燥させないように紫外線対策を行い、肌を守りましょう。
塗り直しが面倒と思う方は、手軽に使用できるスプレータイプを使うことで、簡単に塗ることができます。
④適切な洗顔
ニキビ跡を残さないようにするためには、適切な洗顔がとても重要です。
洗顔は毎日行うことなので、日々のスキンケアの一つといえます。
洗顔をする時は必ず、手を清潔にしてからにしてください。
- 温度は32度くらいの温度で顔を流し、毛穴を開くことで汚れを落としやすくします。
- メイクはクレンジングを肌に優しく馴染ませながら、丁寧にメイクを落とします。(乳化が必要な場合は、忘れずに!)
- クレンジングをしっかりと落とし、洗顔料を泡だてます。
- 泡を潰さないように肌を優しく、包むように洗います。
- ぬるま湯で洗顔料を優しく丁寧に、洗い残しがないように洗ってください。
- 水分は清潔なタオルで押し当てるように、吸い取りましょう。
可能であれば使い捨てのフェイスタオルを利用することをおすすめします。
クレンジングも洗顔料も、洗いの腰がないように丁寧に洗うことで、肌が清潔に保たれます。
グリセリンや高オレイン酸オイルは、アクネ菌のエサになりやすいです。
ニキビ肌には、低刺激のもの・アクネ菌の栄養源になりにくいようなクレンジングを選ぶようにしましょう。
⑤しっかり保湿する
洗顔後はできるだけすぐに、肌をしっかり保湿してください。
洗顔後の保湿が不十分だと、過剰な皮脂の分泌や乾燥をしてしまいます。
また、肌に必要な栄養素が含まれている化粧水や美容液を使用することで、肌本来のバリア機能と保湿効果を高めることができます。
ご自身の好みや肌質・ニキビの状態に合わせて、保湿を行なってください。
⑥ビタミンを積極的に摂る
ニキビ跡を作らないために、積極的にビタミンを摂るようにしましょう。
ビタミンは多くの種類がありますが、その中でもニキビに効果的・乾燥を防ぐ効果を持つビタミンを選ぶことを意識してください。
ビタミン名 | 効果 | 多く含まれる食材 |
ビタミンB2 | 皮脂の分泌を正常にコントロールする | 牛肉・豚肉・乳製品・大豆製品・青魚など |
ビタミンB6 | 肌トラブルを防ぎターンオーバーを促す | さんま・いわし・鮭・バナナなど |
ビタミンC | 抗酸化作用があり、色素沈着の防止 | トマト・イチゴ・レモン・キウイなど |
ビタミンB1 | 皮脂の過剰分泌を抑え、ニキビの予防になる | 豚肉・赤赤身肉・ナッツ・全粒作物など |
ニコチン酸アミド | 皮膚や粘膜を正常にさせ、血行促進効果がある | 鶏胸肉・鰹・マグロ・豚レバー・牛レバー・落花生など |
ビタミンは基本的に溜めておくことができないため、日々の食事から摂る必要があります。
可能な限り適量を接種することで、ニキビができにくい肌質に改善することができるでしょう。
⑦睡眠をとる
睡眠をしっかり摂ることで、肌に必要な栄養素が作られるようになります。
不規則な生活が続き睡眠不足になってしまうと、体が休まらないだけでなくホルモンバランスが乱れます。
さらに、ターンオーバーが乱れることで、バリア機能も下がり肌の最悪な状態になってしまいます。
眠れないという方は、決まった時間に布団に入り目を瞑ることで、自然と体が睡眠に入る準備をするように習慣づけることができます。
そして朝は、朝日を浴びることで体内時計が徐々に整い、自然と決まった時間に眠ることができるようになりますよ!
⑧ストレスを溜めない
ニキビ跡を残さないためにも、できるだけストレスを溜めない日々を過ごしましょう。
どうしても生活していることで小さなストレスから大きなストレスまで、徐々に蓄積されてしまいます。
しかし、そういったストレスを定期的に発散しなければ、心理的なストレスだけでなく肌にも悪影響を与えます。
ストレスはホルモンバランスが乱れる原因になります。
そうさせないために、定期的に気分転換をしてストレスを発散させることで、心理的な健康だけでなく、皮膚の健康を守ることができます。
市販の化粧品によるケア
市販の化粧品によるケアで、クレーター肌を大きく改善することは、残念ながら難しいです。。
しかし、肌を整え清潔に保つことや保湿をすることは、とても大切なことです。
また、ターンオーバーを活性化させるような成分が含まれている商品を使用することで、肌に必要な成分の生成を助けることができます。
ビタミンA
ビタミンAは優れた抗酸化力を持っていて、健やかな肌へ導くことができる成分です。
別名レチノールとも呼ばれている成分で、最近では市販の化粧品にも含まれている商品は多くあります。
抵抗力を高める力と酸化を抑える働きもあり、ターンオーバーを促しコラーゲンの生成を助けてくれます。
また、油分の分泌を抑えてくれるので、ニキビを抑えることができます。
肌のビタミンA成分が不足している方が使用すると、『A反応』と呼ばれる肌の赤みや乾燥・痒み・皮が剥けるといった症状が現れます。
A反応が強いと、ニキビが悪化することも…。
ただし、A反応は悪いことではなく、ターンオーバーが促進されることで起こる反応です。
個人差はありますが、約3週間から2ヶ月弱で落ち着いてくることがほとんどですので、ご安心ください。
今までビタミンAを使用したことがない方は、少しずつ使用して肌を慣らしてから徐々に量を適量に増やしていきましょう。
レチノールは紫外線に反応してしまうことがあるので、夜のスキンケアとして使用することをおすすめします!
ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体は、より優れたビタミンCで浸透力が高く、12時間もの間効果が持続する成分です。
ただし、ビタミンC誘導体は肌に浸透しにくく、酸化しやすいため逆効果になることもあります。
時間がある時は、コットンパックをしながらビタミンC誘導体の化粧品を使用することで、より効率よく肌へ浸透させることができます。
ビタミンC誘導体を使用する時は、朝のスキンケアとして使用することおすすめします!
低分子ヒアルロン酸
低分子ヒアルロン酸は、角質に浸透しやすく肌の保湿力を高める効果があります。
ただし、粒子が小さく分解されるスピードが早いため、保湿の持続力はあまり長くないのがデメリットです。
アスタキサンチン
アスタキサンチンは、生活習慣の乱れからくる体のバランスの乱れ・肌トラブルを改善することができる効果があります。
さらに肌の弾力を高め炎症を抑えられるため、ニキビ跡を作りにくい肌にすることができます。
長い目で見ればターンオーバー正常化がベスト?
ニキビ跡がクレーター状になった場合は、長期的にターンオーバーを正常化することがベストです。
ターンオーバーが乱れたままだと、何度もニキビができてしまい肌の炎症が重なるので、肌のバリア機能も低下していきます。
レーザー治療やピーリングでターンオーバーを促すことも一つの手段としては良いですが、何か問題が起きた場合にリスクが大きくなることがあります。
そうならないためにも、自力で治すことができるように時間をかけて、ターンオーバー正常化しバリア機能を向上させることが大切です。
どうしても「早く綺麗に治したい」という方は、最新治療を施しているフォーシーズンズ美容皮膚科に相談してください。
クレーターになったニキビ跡は自力で治せる?
クレーターになってしまったニキビ跡は、肌の深層部まで影響を及ぼしていることが多いため、自力で治すことは難しいことが多いです。
真皮層までダメージがある場合、市販薬での完治はあまり期待することはできません。
日々のスキンケア効果で、ある程度は良くなっても完全に完治するとなると、相当な時間がかかります。
また、若干「良くなってきたかな?」と改善が見えたように見えても、根本的な問題解決にはならないでしょう。
クレーター状にニキビ跡が残ってしまった時、早く消すにはフォーシーズンズ美容皮膚科に相談
クレーター状にニキビ跡が残ってしまって「早く消したい!」という方は、ぜひお気軽にフォーシーズンズ美容皮膚科へ相談してください!
最新治療で肌の状態を整えながら、クレーター状のニキビ跡を消すことができます。
フォーシーズンズは肌再生治療を得意としている、美容皮膚科なので肌トラブルで悩んでいる方の手助けをすることが可能です!
深刻な状態になる前に、できるだけ早い来院をおすすめします。
ACRS(自己血サイトカインリッチ)療法
ACRS療法は、クレーターのニキビ跡にとても効果的な治療法です。
炎症を抑えながら肌のバランスを整え、肌の再生力のアップを期待できます!
PRP皮膚再生療法
PRP皮膚再生療法は、自身の血液中にある血小板を抽出し、注入することで成長因子を作り出し自己再生力を手助けします。
さらに、ご自身の治癒力を高めるので、半永久的な効果を期待することができます!
肌年齢を若返らせることで、クレーターのニキビ跡と同時に肌質の改善をしてくれます。
幹細胞治療
幹細胞治療は、自身が持つ細胞の中から元気な細胞を抽出し、培養したものを肌に再度注入することで活性化させる治療法です。
細胞そのものが若返るので、より自然な仕上がりでクレーターを改善することができます。
耳の後ろから米粒ほどの皮膚を一度採取し、元気な細胞を抽出します。
そうすることでクレーターの凹みが徐々に改善んされていきます。
実際に幹細胞治療を受けた患者様の症例写真がサイトで確認できますので、ぜひご確認ください。
ダーマペン4
ダーマペン4は、開いた毛穴の自然改善を促しニキビ跡のクレーターを治療していきます。
何度か繰り返し治療を受けることで、より肌の状態が良くなります。
また、ダウンタイムが短いので人気の治療法の一つでもあります。
脇田尚子 先生
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過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科