眉間のシワは、表情の動きや加齢とともに現れることがありますが、原因や対処法を知ることで予防や改善をすることができます。
この記事では、眉間のシワを目立たなくするためのケア方法や、自宅でできるマッサージなどをご紹介します。
さらに、自己ケアよりも確実な改善を目指す方のために、フォーシーズンズ美容皮膚科で行っている施術についても解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
眉間のシワができる原因
眉間のシワは、加齢とともに多くの人が経験する肌の悩みの一つです。
さまざまな原因がありますが、その一因は鼻の付け根にあると言われています。
他にも、表情筋の使い方や肌の老化、紫外線への露出、日々の習慣など、多くの原因によって形成されます。
ここでは、シワの種類と原因について詳しくご紹介します。
「表情ジワ」から「折ジワ」になる
日常生活の中で、さまざまな表情するたびに、顔の筋肉を使います。
この中でも、驚きや怒り、悲しみなどの感情を表す際に特に使用されるのが、眉間に位置する表情筋群です。
眉間のシワは、表情筋群が動くことによって「表情ジワ」として形成が始まります。
しかし、年齢を重ねるにつれ、同じ表情を繰り返すことで肌に折り目が刻まれ、「折ジワ」として定着してしまいます。
表情筋群に該当する皺眉筋、鼻根筋、眉毛下制筋について、次で詳しくご紹介します。
皺眉筋(すうびきん)
皺眉筋は、眉間のシワの形成に最も関わる筋肉の一つで、眉を下げて中央に寄せることで眉間に縦のシワをつくります。
この筋肉の活動は、人間が感情を表現する際に自然と行う動きの一つであり、不快感や集中を表す表情の際に活発になります。
日常的に頻繁に使われるため、皺眉筋の収縮によって生じる眉間のシワは、時間とともに深く刻まれ、永久的なものへと進行することも。
顔の表情に大きく影響するため、年齢よりも老けて見られる可能性があります。
鼻根筋(びこんきん)
鼻根筋は、眉間のシワ形成におけるもう一つの重要な筋肉で、眉を下げる際に動きます。
この筋肉は、眉間に横方向のシワを作り出してしまう可能性があります。
鼻根筋の収縮は、人が深く考え込む時や悩む時に特に使われ、眉間に独特のシワを形成する原因となります。
頻繁に鼻根筋を使うことで消えにくいシワを生じさせる可能性があり、顔の表情に大きな影響を与えるでしょう。
眉毛下制筋(びもうかせいきん)
眉毛下制筋は、目を保護するために眉毛を下げる役割を担っています。
強い日差しの下や強い風が吹いていると無意識に眉を下げますが、その時に使っている筋肉が眉毛下制筋です。
これ以外にも、人が強い感情を表現する際にも見られ、怒りや悲しみ、驚きの表情を作るときに眉毛下制筋が活動します。
こちらも頻繁に使用することで眉間に細かいシワを形成し、時間が経つにつれて深く、目立つものに変わる可能性があります。
眉毛下制筋によって形成されるシワを予防するためには、表情を意識的にコントロールすることや、毎日のスキンケアで肌の健康を保つことが重要です。
保湿は肌の柔軟性を保つため、シワの形成を防ぐためにおすすめの方法です。
肌のハリ、弾力性の低下
年齢を重ねるとともに、肌のハリと弾力性が低下するのは自然な現象です。
この過程でコラーゲンとエラスチンの生産が減少し、肌の内部構造が弱くなります。
特に、顔の表情をつくる際に頻繁に使う眉間は、繰り返される動きによってシワが容易に形成されやすくなります。
笑ったり、しかめっ面をしたりするたびに、眉間の皮膚は折りたたまれ、時間とともにこれらの一時的な折り目が消えないシワへと変わるのです。
したがって、眉間のシワは、皮膚の自然な老化過程と直接関係しています。
肌の乾燥
肌の乾燥も、眉間のシワ形成における大きな要因です。
水分量が不足すると、肌の表面は硬くなり、柔軟性が低下します。
この状態では、小さな表情の変化でさえも皮膚を折りたたんでしまい、簡単にシワが形成されてしまいます。
冬の寒い季節や、エアコンの使用による室内の乾燥、さらには水分補給が不十分な場合には、特に肌の乾燥が進みがちです。
日々の保湿ケアは、このような乾燥によるシワの形成を防ぐために非常に重要です。
こまめなスキンケア製品の使用と、十分な水分補給を行いましょう。
「眼瞼下垂」の可能性
「眼瞼下垂」とは、上まぶたの筋肉が弱まることで起こる状態で、これが原因で無意識のうちに眉を上げる癖がつくと、眉間にシワが形成されます。
この状態は、見た目の問題だけでなく、重いまぶたが視界を遮ることによって日常生活に影響を及ぼすことがあります。
また、目を開けるための余計な力が常に必要となり、その結果、眉間に深いシワが刻まれることにもつながります。
眼瞼下垂の場合、シワの改善だけでなく、原因となる眼瞼の状態を診察してもらうことが重要です。
肝臓に負担がかっている
東洋医学では、顔の特定の部位に現れるシワや変化は、内臓の健康状態を反映していると考えられています。
特に、眉間のシワは、肝臓(油を消化する臓器)が過剰なストレスや負担を受けているサインと言われています。
肝臓は体内で生成される有害物質の解毒、栄養素の代謝、そして体内の脂肪の分解といった重要な機能を担っている臓器です。
この臓器は、次のような生活を続けると過剰な負担となり、肌の健康にも影響を及ぼします。
・過度のアルコール摂取
・添加物・保存料の摂取
これらが原因で肝臓の機能が低下すると、体内の毒素がうまく処理されず、肌にシワやたるみなどの問題が現れることがあります。
このため、眉間のシワが目立つようであれば、生活習慣を見直し、肝臓にかかる負担を軽減することがシワの予防や改善に繋がります。
【注意】紛らわしい眉間の横ジワ
眉間に現れるシワと混同しやすいのが、「鼻根部(びこんぶ)」に形成される横ジワです。
この部分のシワは、眉間の縦のシワとは異なり、鼻を動かしたり笑ったりする際に目立つようになります。
鼻根部のシワは、その部位特有の表情筋の動きによるもので、眉間のシワとは原因もケアの方法も異なります。
眉間のシワに対しては表情のコントロールや自分に合ったスキンケア製品の使用がおすすめですが、鼻根部のシワに対しては、表情筋を意識的にリラックスさせることや、保湿を重点的に行うようにしましょう。
鼻根部のシワは眉間のシワとは区別して考え、正しいケアを行うことが重要です。
▼シワの原因の詳細はこちら
眉間のシワのパターン・種類
眉間のシワは単に加齢のサインではなく、さまざまなパターンが存在します。
パターンを理解してシワの原因を特定することで、より効果的な予防策や治療法を見つけられます。
ここでは、眉間に現れる代表的なシワのパターンと特徴についてご紹介します。
1型
1型のシワは、初期に見られるシワのパターンです。
このタイプのシワは、まだ皮膚の老化がそれほど進んでいない若い年齢層にも見られますが、表情をつくる際の眉を寄せる動作から生じます。
初めは表情を作った時にのみ現れる一時的なものですが、時間とともに肌の深い層へと影響を与え、シワとして残るようになります。
日常的に表情を意識して、必要以上に眉間に力を入れないようにすることで、このタイプのシワの形成を遅らせることが可能です。
11型
11型のシワは、「怒りのシワ」とも呼ばれることがあり、眉間に2本の平行な線が形成される特徴があります。
このシワのパターンは、皺眉筋の反復的な収縮によって生じ、長期的なストレスによって現れる形です。
顔の印象を大きく左右するため、このシワが深くなることは、より老けた印象を与えかねません。
ストレス管理とともに、表情筋のストレッチやリラックスを意識することが重要です。
(鼻根の)横ジワ型
鼻根の横ジワ型は、眉間だけでなく鼻の付け根にかけて形成される横方向のシワです。
このシワは笑顔をつくる際に頻繁に使われる鼻根筋の動きによって形成されます。
人によっては魅力的な「笑いジワ」として捉えられることもありますが、深くなると顔全体の印象を老けさせる要因ともなり得ます。
毎日の保湿ケアや、鼻根筋を意識的にリラックスさせる意識をすることで、このシワの形成を軽減することができます。
Ω(オメガ)型
Ω型のシワは、ギリシャ文字のオメガの形をしたシワパターンです。
眉間のシワが上部で広がって下部で集まる形状をしており、眉を強く寄せることや目を大きく見開くなど、複数の表情筋が動くことで形成されます。
このシワは表情豊かな人によく見られますが、シワによる深い影ができるため、暗い印象も与えてしまいます。
表情筋のトレーニングや意識的な表情のコントロールにより、Ω型シワの形成を防いでいきましょう。
スクランチ型
スクランチ型は細かなシワが多く、眉間全体に広がることが特徴です。
これらのシワは肌の老化だけでなく、日常的な表情の変化によって自然な結果として現れます。
深いシワよりも細かいシワが多いため、肌の細かな保湿ケアや、表情筋をリラックスさせるように意識することで、見た目の影響を軽減できる可能性があります。
スクランチ型のシワには、次の対策がおすすめです。
・表情筋エクササイズ
・美容医療による施術
眉間のシワ改善!眉間まわりの筋肉をほぐす方法
眉間のシワを目立たなくするためには、日常生活の中で実践できる簡単な方法から始めるのがおすすめです。
ここでは、眉間のシワを和らげるために筋肉をほぐす方法をご紹介します。
自分で行うことでコストを抑えつつ、自宅でいつでも簡単に試すことができるため、忙しい毎日の中でも継続しやすいのが特徴です。
「陽白」「魚腰」をツボ押し
陽白(ようはく)と魚腰(ぎょよう)のツボは、眉間のシワや目の疲れにおすすめのツボです。
眉の内側の端に位置
【魚腰】
眉の外側の端に位置
これらのツボを刺激することで、顔全体の血行が促進され、ストレスや緊張が和らぎます。
同時に優しく押圧することで、眉間の筋肉だけでなく目元全体がリラックスでき、シワの形成を防ぐことができます。
身体の疲れを感じるときや、パソコン作業後に目の疲れを感じたときには、このツボ押しを行ってリフレッシュしましょう。
「表情筋」を緩める
日常生活の中で無意識に眉間に力が入ってしまうと、時間とともに深いシワが刻まれてしまいます。
このため、積極的に表情筋を緩め、リラックスさせることが重要です。
表情筋を緩めることが難しい場合は、鏡を見ながら意識的に眉を上げたり、顔全体をゆるめる表情をつくったりすることがおすすめです。
このようなルーティーンを取り入れることで表情筋が自然とリラックスし、眉間のシワの形成を防ぐことができます。
「眉筋肉」をほぐす:重い瞼を持ち上げる
眉筋肉は、目元の印象を大きく左右するため、この筋肉を柔軟に保つことが重要です。
眉毛を軽くつまみ、ゆっくりと上に引き上げる動作を行うことで、眉筋肉がストレッチされ、緊張が解放されます。
長時間のデスクワークや作業に集中した後に行うと効果的です。
また、このストレッチを行うことで、眉間のシワだけでなく、目の疲れや頭痛の軽減にもつながります。
毎日コツコツと行うことで、より明るく若々しい目元を保つ効果が期待できるため、できるだけこまめに行うようにしましょう。
眉間の周辺の筋肉・皺眉筋・鼻根筋をほぐす
眉間の周辺の筋肉の皺眉筋や鼻根筋は、眉を寄せるときに頻繁に使用され、シワの主要な原因となります。
これらの筋肉を効果的にほぐすために、次の手順を行いましょう。
②クリームやオイルを手に取る
③眉間から外側に向かって、優しく圧をかけながらマッサージをする
(指の腹を使って皺眉筋に沿って垂直に、また鼻根筋に沿って水平に滑らせるように動かします。)
肌を引っ張りすぎないように注意し、ソフトなタッチを心がけましょう。
眉間のシワ対策ができるスキンケア・予防商品
多くの芸能人が努力して若々しい肌を維持していますが、その秘訣の一つが、自分に合ったスキンケア製品や予防商品の使用です。
眉間のシワを目立たなくするためには、特定の成分を含んだクリームの使用がおすすめ。
ニールワンや純粋レチノール、ナイアシンアミドが豊富な保湿クリームは、肌の再生を促し、シワを軽減させるのに役立ちます。
さらに、100均で手に入るサージカルテープを活用することも、シンプルながらおすすめの予防策の一つです。
ここでは、手軽に始められるスキンケアと予防商品を紹介します。
ニールワン
ポーラが開発した独自の成分で、日本で初めてのシワ対策薬用美容液として登場しました。
ニールワンは、肌の深層部の成分を破壊してシワを作り出す一因である好中球エラスターゼの活動を制限するため、シワの減少が見込まれるだけでなく、肌の弾力性の向上にも効果があると報告されています。
ニールワンが配合されたスキンケア製品を使用することで、シワの改善や予防の効果が期待できます。
純粋レチノール
純粋レチノールは、ビタミンAの一種であり、肌の再生能力を高めることで知られています。
細胞の新陳代謝を促進し、コラーゲンの生成をサポートすることで、シワの目立たない滑らかな肌へと導きます。
純粋レチノール含有のスキンケア製品は、夜のお手入れで取り入れることが一般的ですが、肌への刺激を避けるために少量から始め、徐々に慣れさせていくことがおすすめです。
定期的に使用することで、眉間のシワを含む顔全体の細かなシワや肌のたるみに効果が期待できます。
ナイアシンアミド
ナイアシンアミドはビタミンB3の一種であり、肌のバリア機能を強化し、保湿効果を与えることで知られています。
また、皮膚の色素沈着を改善し、肌のトーンを均一にする作用もあります。
ナイアシンアミドを含むスキンケア製品は、眉間のシワだけでなく、若々しい印象を保つのに役立ちます。
敏感肌の方でも使用しやすい成分で、日中の使用も可能です。
定期的に使用することで、シワの予防かつ既存のシワの見た目を軽減する効果が期待できます。
100均で買えるサージカルテープ
100均で購入できるサージカルテープも、眉間のシワ予防におすすめの方法の一つです。
就寝前に眉間にテープを貼ることで、夜間に無意識に眉を寄せる動作を防ぎ、シワの形成を予防します。
サージカルテープは肌に優しい素材でできているため、刺激が少なく安心して使用できます。
使用する際は肌を清潔にして、貼り付け過ぎを避けることが重要です。
手軽でコストパフォーマンスの高い方法なので、眉間のシワを気にする方はぜひお試しください。
眉間の深いシワを消す美容皮膚科の治療法
自宅でのセルフケアや市販の製品を試しても満足のいく結果が得られない場合、専門的な治療がおすすめです。
フォーシーズンズ美容皮膚科では、眉間のシワに対する施術を多数行っています。
最新の医療技術を駆使した肌再生医療、リフトアップ治療、ボトックスリフトなど、さまざまな施術方法から一人ひとりに最適な治療を選択することができます。
ここでは、フォーシーズンズ美容皮膚科で行っている施術をご紹介します。
肌再生医療(幹細胞治療・PRP皮膚再生療法・ACRS療法)
フォーシーズンズ美容皮膚科では、PRP皮膚再生療法をはじめとする肌再生医療を行っています。
PRP療法は、自身の血液から抽出した血小板豊富なプラズマを使用し、肌の自己修復能力を高める治療です。
この方法は、シワやたるみ、毛穴の問題を根本から改善し、若々しい肌へと導きます。
治療後、肌は自然な若返りを遂げ、長期間にわたって効果が持続します。
加齢による変化を緩やかにし、変わらぬ美しさを目指しましょう。
BNLSneo
BNLSneoは、特定の部位の脂肪を溶解し、理想の顔や体型を目指す切らない痩身治療です。
植物由来の成分により、施術部位の脂肪を効果的に分解・排出します。
フォーシーズンズ美容皮膚科では、BNLSneoによる治療をリフトアップや顔のたるみ改善に応用しています。
痛みやダウンタイムが少ないため、治療後すぐに日常生活に戻れるのも大きな魅力です。
ハイフ(HIFU)
ハイフ治療は、超音波エネルギーを利用して肌の深層部に熱を加え、コラーゲンの生成を促すことでリフトアップ効果を実現します。
フォーシーズンズ美容皮膚科では、最新のハイフ機器を使用し、痛みを最小限に抑えながら高いリフトアップ効果を提供しています。
たるんだ肌を引き締め、若々しい肌を取り戻すことが可能です。
ボトックスリフト
ボトックスリフトは、表情筋の過剰な動きを抑えることで、眉間のシワを含む顔全体の表情ジワを改善する治療法です。
フォーシーズンズ美容皮膚科では、ボトックスを用いた細かい調整により、自然な若返り効果を目指します。
筋肉の緊張を和らげることで、深いシワを浅くし、顔の印象を柔らかく見せることができます。
まとめ
眉間のシワに対しては、毎日のスキンケアや予防策も大切ですが、根本的な解決には専門的な治療が必要です。
上記でご紹介したとおり、フォーシーズンズ美容皮膚科クリニックでは一人ひとりの症状や希望に合わせて、眉間のシワを根本から解決する施術を行っています。
眉間のシワに悩んでいる方は、フォーシーズンズ美容皮膚科クリニックにご相談ください。
脇田尚子 先生
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過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科