50代に起こる肌の変化や、今すぐ生活に取り入れたい習慣を解説します。
「50代ならシワの1つや2つは当たり前」と諦めていませんか?
シワやくすみ、たるみなど年齢による肌の悩みが増える50代。若い頃から続けてきたケアとは異なる年代に適したケアが必要です。
シワ改善に有効な成分や美容医療も紹介していますので、ぜひ最後まで読み進めてください。
50代の肌の変化
50代は体調の変化や、生活の変化など様々なことが目まぐるしく起こる年代です。
もちろん肌の変化もあります。
・肌のターンオーバーが45日周期になり「肌色」に変化
年齢を重ねるごとに肌の悩みは付きものですが、年代ごとの肌質を知っていれば対策できるので、覚えておきましょう。
代謝の低下でハリや潤いがなくなる
50代の肌質は、40代の頃より新陳代謝の低下が著しくハリや潤いが失われていきます。
また、女性ホルモンも減少するため、肌が乾燥しやすくなる、肌のハリや弾力を保つコラーゲン・エラスチンが少なくなるといった変化が現れます。
ホルモンバランスの乱れが生じるだけでなく顔の筋力低下も起こるので、日頃のケアが大切です。
肌のターンオーバーが45日周期になり「肌色」に変化
肌の細胞が生まれ変わるサイクル、ターンオーバーは、年齢を重ねるごとに周期が長くなります。
20~30代頃は28日周期だったのが、50代になると45日周期まで延びていきます。
ターンオーバーの周期が長くなると、メラニンや古い角質が肌に残り定着するため、くすみやごわつきから肌色に変化が出てきます。
50代の肌は保水力の低下に伴いバリア機能も低下するので、肌トラブルが起こりやすいのが特徴です。
50代でシワが少ない「若見え」する人の習慣
50代でシワが少なく若見えする人の習慣を紹介します。
・運動をしている
・睡眠時間を確保している
・食事の栄養バランスが整っている
50代は体の内側・外側どちらのケアも大切です。
健康的な体を目指してケアを続けることが、シワが少なく若見えするための重要なポイントなので、ぜひ今日から習慣にしましょう。
スキンケアを徹底している
50代でシワが少なく若見えするためには、しっかりスキンケアを行いましょう。
周りにいる若々しい50代の人も何もしていないわけではなく、丁寧なスキンケアを続けているからこそ若見えするのです。
50代の肌は乾燥しやすいので、コラーゲンやヒアルロン酸、セラミドといった保湿成分が含まれている製品を使って念入りに保湿してください。
また、外出の際は、日焼け止めやUVカットアイテムで紫外線対策も徹底しましょう。
運動をしている
年齢の割に若く見える人は日頃から運動を習慣にしている可能性が高いです。
適度な運動は新陳代謝を活性化させるため、ターンオーバーの周期が短くなります。
細胞の生まれ変わるスピードが速くなれば、肌の老化速度も緩やかになります。
ウォーキングやスイミング、ヨガなど続けられそうなものから始めてみましょう。
睡眠時間を確保している
健康的な肌・体を目指すには睡眠時間の確保も大切です。
睡眠時間が短いと肌のターンオーバーが乱れ、シワが増えたり、シワが深くなったりする可能性があります。
「寝ないと老ける」と言われるのは、睡眠中はアンチエイジングに欠かせないホルモンが分泌されるためです。
最低でも6時間、理想は7~8時間ほど睡眠時間を確保するとよいでしょう。
睡眠時間を確保できない人は、睡眠の質にこだわってみてください。
食事の栄養バランスが整っている
50代で若見えするためには、食事の栄養バランスを考えましょう。
特に、抗酸化作用がある食べ物を積極的に摂ることを心掛けてください。
抗酸化作用のある食べ物は以下のとおりです。
ビタミンA | レバー、卵黄、うなぎ、にんじん、ほうれん草、かぼちゃ など |
ビタミンE | アーモンド、オリーブオイル、たらこ、豆乳、納豆 など |
ミネラル | 牡蠣、ひじき、アーモンド、バナナ など |
ポリフェノール | ごぼう、ブロッコリー、緑茶、ココア、ぶどう など |
ただし、一度に大量に食べたからと言って、すぐに効果が現れるわけではありません。
摂りすぎに注意して食べ続けてみましょう。
50代のシワ改善に有効な成分
50代のシワ改善に有効な成分を解説します。
・レチノール
・ナイアシンアミド
スキンケア製品を選ぶ際に迷ったら、上記3つの成分が含まれているものを選べば間違いはありません。
早速、特徴を見ていくので、ぜひ参考にしてください。
ニールワン
ニールワンは、日本で初めてシワ改善に有効だと認められた4つのアミノ酸誘導体からなる成分です。
コラーゲンやエラスチンを破壊するという「好球中エラスターゼ」の働きを抑制し、真皮層まで作用します。
肌にハリを与えることから、目尻やほうれい線など深く刻まれたシワにも効果的です。
レチノール
レチノールはビタミンAの一種で、油に溶けやすい性質を持つ成分です。
肌のターンオーバーを促進するので、キメが乱れた肌を整え、ハリ不足の肌に潤いを与える効果が期待されています。
また、過剰な皮脂分泌を抑える効果もあることから、毛穴の開きやニキビ予防にも有効といわれています。
使用する際は、かゆみや皮むけなど「レチノール反応」が出る場合があるので、少量から試してみましょう。
ナイアシンアミド
ナイアシンアミドは、コラーゲンの生成を促進し、肌にハリと潤いを与える水溶性ビタミンBの一種です。
肌のバリア機能をサポートすることから、どのような肌質とも相性が良く、敏感肌でも使いやすさがあります。
メラニンの生成を抑制し、シミを防ぐ効果や、美白効果も高いため、シワ以外の肌トラブルが気になる人にも有効な成分です。
美容医療による50代のシワ改善
シワ改善の一手段として、頭の片隅に入れておきたいのが美容医療です。
ここでは、一般的に美容医療で使われている治療法を紹介します。
・ヒアルロン酸注射
・レーザー治療
・HIFU(ハイフ)
・PRP皮膚再生療法 – 肌再生医療・幹細胞治療
どの治療法も比較的安全性が高く、効果が期待できるため人気があります。
ぜひ、自分に合う治療法を見つけてみてください。
ボツリヌス・トキシン(ボトックス)治療
ボツリヌス・トキシン(ボトックス)治療は、気になる部分に注射しシワの元となる筋肉の働きを弛める治療法です。
目尻や口元にできる表情ジワの改善に効果的で、治療することで笑った際にできるシワが気にならなくなります。
一度、治療すると数カ月~1年程度効果が持続し、治療跡も目立たないことから人気があります。
ただし、注入量を誤ると表情が作りにくくなってしまうので注意しましょう。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射は、気になるシワ部分にヒアルロン酸を注入する治療法です。
ヒアルロン酸は体内に存在する成分なのでアレルギーの心配がなく、水分量の多さから肌のハリ・ツヤ改善にも効果があります。
切らない治療法である上にコラーゲンやヒアルロン酸、セラミドといった成分が、効果は6カ月~2年ほど持続することから人気の高い美容医療です。
レーザー治療
レーザー治療は、皮膚の奥深くにレーザーを照射しダメージを与えることで、コラーゲンを増やす働きに着目した治療法です。
肌のターンオーバーを促進し、土台からしっかり整えていく治療法なので、肌にハリ・ツヤが出てきて肌自体が変わっていく様子を実感できます。
レーザー治療の効果は、6カ月~1年程といわれています。
照射時に痛みを感じる場合もあるので、よく医師と相談してから治療を受けましょう。
HIFU(ハイフ)
HIFU(ハイフ)は、高密度の超音波を皮膚の特定の層のみに照射し、肌の表面を傷つけることなく熱エネルギーを与える治療法です。
細胞の治癒過程で起こるコラーゲンやエラスチンの生成によって、肌の引き締め効果、シワの改善が期待できます。
HIFUの効果は6カ月ほどのため、定期的な治療が必要です。
1回の施術時間が短く、赤みや腫れなど副作用も少ないので気軽に受けられるメリットがあります。
PRP皮膚再生療法 – 肌再生医療・幹細胞治療
PRP皮膚再生療法は、自分の血液から多血小板血漿(PRP)を抽出し、肌に注入することで肌の再生を促進する治療法です。
自分の血液を使用するため、アレルギーや拒否反応がほとんど無い上に、3年~5年ほど効果が持続します。
一方、肌再生医療(幹細胞治療)は、自分の細胞を抽出して培養し、肌に移植する治療法です。
自分の元気な細胞を増やすことで再生力を高め、肌トラブルの改善のみならず若かしり頃の肌質に近付けます。
対処療法とは異なり根本治療のため、半永久的な効果が期待できます。
まとめ
50代はスキンケアだけでなく、食生活や運動など体の内側からのケアも重要です。
肌トラブルだけでなく体調面でも心配事が増える50代は、健康な体づくりが若見えの鍵を握っています。
できてしまったシワは早めの対処が必要なので、本記事で紹介した有効成分が配合されたスキンケア商品で1日でも早くケアを始めましょう。
美容医療に頼りたい人は、肌再生医療でテレビに取り上げられた実績を持つ「フォーシーズンズ美容皮膚科」へ相談してみましょう。
脇田尚子 先生
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過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科