クマをとる方法や原因、クマができやすい体質、美容クリニックでの施術方法などについて詳しく解説します。
クマは暗い印象を与えてしまうため、消したいと考える人が多いでしょう。
自宅でのケアで改善を目指すことは可能ですが、すぐに消したい場合は美容クリニックでの施術もおすすめです。
クマをとるための方法(セルフケア)
クマは、疲れや年齢による肌の変化など、さまざまな原因で現れますが、一度気づくと気になってしまう方が多いでしょう。
スキンケアや生活習慣の見直し、メイクによるカバー、美容治療など、さまざまな方法でクマを解消することが可能です。
ここでは、目の下のクマをとる方法を6つご紹介します。
保湿とマッサージで血行を促す
目の下のクマは、血行が悪いことが原因で目立ちやすくなることがあります。
そのため、保湿とマッサージで血行を促進するようにしましょう。
目元用の保湿クリームを使い、肌を柔らかくし、乾燥を防ぎます。
その後、指で軽くマッサージを行いましょう。
マッサージは、目尻から目頭に向かってくるくると円を描くように軽く押しながら行うと、クマが目立ちにくくなる効果が期待できます。
気持ち良さも感じられるため、寝る前や朝起きた時など、リラックスしている時に行うのがおすすめです。
しっかりとした睡眠とバランスの良い食事を摂る
睡眠不足や栄養バランスの乱れも、目の下のクマができる大きな原因になることがあります。
十分な睡眠をとることで体全体の回復を助け、血行を改善する効果がありますが、睡眠不足だとこの効果が感じられないため、クマだけでなくさまざまな体の不調を引き起こす原因になります。
睡眠時間は6〜8時間を目安に確保し、生活リズムを整えましょう。
また、バランスの良い食事も大切です。以下の栄養素を積極的に摂るようにしましょう。
・鉄分:貧血を防ぎ、目の下のクマが目立ちにくくなる
仕事などで忙しい方でも、できるだけ十分な睡眠と栄養バランスの良い食事でクマを防ぎましょう。
コンシーラーやファンデーションでカバーする
クマがすぐに消えない場合は、メイクでカバーするのもおすすめです。
まず、自分の肌色よりも少し明るめの色のコンシーラーを選びましょう。
そして、コンシーラーをクマの部分に薄く塗り広げます。
この時、ピンクやオレンジ系の色を使うと、クマの青みを消す効果が期待できます。
次にファンデーションを重ねて、肌の色を均一に整えましょう。
仕上げにパウダーを軽くのせると、化粧崩れを防ぐことができます。
クマで自信をなくしている方は、ぜひメイクテクニックで自信を持った印象を作ってみてくださいね。
目の周りの筋肉を鍛える
目の下のクマの解消には、目の周りの筋肉を鍛えることもおすすめです。
目元の筋肉が弱くなると、血流が滞りやすく、クマが目立つ原因になってしまいます。
目の周りの筋肉を鍛える方法は次のとおりです。
②5秒間キープする
③ゆっくりと目を閉じる
④5秒間休む
⑤①〜④を繰り返す
1日数回行うことで目元の筋肉が鍛えられるため、血行が良くなり、クマの軽減が期待できます。
アイマスクやアイクリームを使う
アイマスクやアイクリームを使って集中的にケアすることも、クマをとる方法の一つです。
温かいアイマスクを使用することで、目元の血流が促進され、クマの改善が期待できます。
特に冬場なら、寝る時の寒さ対策としても良いでしょう。
冷たいアイマスクは、むくみを軽減するため、クマを目立ちにくくする効果があります。
アイクリームは、デリケートになりやすい目元の肌に潤いを与えるため、乾燥によるクマを防ぐことができます。
お風呂上がりは特に肌が乾燥しやすいため、毎日使うことがおすすめです。
美容クリニックで処置を受ける
目の下のクマがどうしても改善しない場合は、美容クリニックでの処置を検討してみてください。
美容クリニックで行う処置はいくつかありますが、例えば、ヒアルロン酸注射やレーザー治療は、目元のたるみや色素沈着を解消することが期待できます。
他にも、クマの原因に合わせた治療を受けることで、自分でケアを行うよりも早く効果を実感することができるでしょう。
自分に合った治療方法がわからない場合でも、美容クリニックで一人ひとりに合った治療法を提案してもらえるので安心してくださいね。
美容クリニックで目の下のクマを治す方法
目の下のクマはセルフケアで改善できることもありますが、早く改善したい場合は美容クリニックで治療受けることがおすすめです。
ヒアルロン酸注射や脂肪溶解注射、PRP皮膚再生療法などの施術を受けることで、クマを根本から解決できます。
ここでは、美容クリニックでの治療方法について詳しくご紹介します。
スネコス(SUNEKOS)注射
スネコス注射は、目元のクマを改善するための美容クリニックの治療の一つです。
アミノ酸とヒアルロン酸の組み合わせを使用して、皮膚のコラーゲンとエラスチンの生成を促します。
肌のたるみやクマの改善が期待できるため、目元のお悩みにおすすめの施術です。
目元の細かいしわやくすみが気になる方に特におすすめで、目元の自然な仕上がりを目指せるのが魅力です。
スネコス注射はダウンタイムが短いため、忙しい方でもスキマ時間に施術を行えて、さらに施術後はすぐに日常生活に戻れるのも嬉しいポイント。
回数を重ねることで効果が持続し、目元の印象を変えられるでしょう。
眼窩脂肪溶解注射
眼窩脂肪溶解注射は、目の下に蓄積した余分な脂肪を分解してクマを改善する治療方法です。
目の下の膨らみが影を作り、クマが目立ってしまうことにお悩みの方におすすめです。
注射によって脂肪が溶解されると、目の下の膨らみが減少してクマが薄くなります。
眼窩脂肪は加齢によって蓄積しやすくなりますが、この注射で目元がすっきりとした印象をつくれます。
施術による傷跡が残らず、ダウンタイムも少ないのが特徴です。
脂肪の分解が少しずつ行われるため自然な仕上がりが期待できますが、治療を数回行う必要がある場合があります。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射は、目の下にできる凹みやたるみを改善してクマを目立たなくする治療方法です。
ヒアルロン酸は体内に元々ある成分で、肌に注入することでふっくらとしたボリューム感になることが期待できます。
目の下のクマが影となって目立ってしまう方におすすめです。
注射後はすぐに効果が現れることが多いため、即効性のある施術を求めている方にもおすすめです。
ヒアルロン酸は時間が経つと体内に吸収されるため定期的に施術を受ける必要がありますが、手軽に行える治療方法として人気があります。
痛みやダウンタイムも少なく、短時間で効果を実感したい方に向いています。
幹細胞治療・PRP皮膚再生療法
幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)皮膚再生療法は、自己治癒力を引き出して目元のクマを根本から改善する治療法です。
幹細胞治療では、患者さま自身の脂肪や幹細胞を採取して目元の皮膚に注入して再生を促します。
たるみやクマが改善されるため、肌の若々しさを取り戻すことが期待できます。
PRP療法では、自分の血液を使って抽出した多血小板血漿を注入し、肌の再生能力を高めます。
自然な効果が期待でき、副作用のリスクも低いため、初めての方でも安心して受けられる治療法です。
時間をかけて皮膚が回復していくため、すぐには効果が感じられませんが、徐々に効果を実感できるでしょう。
目のクマがひどく見える原因
目のクマがひどく見える原因には、目の下のたるみや影、肌のくすみなど、多くの原因が考えられます。
加齢とともに目袋の膨らみや頬のボリューム減少が影響することが多く、これによってクマを目立たせることもあります。
ここでは、クマがひどく見えてしまう原因について解説します。
「目袋」の影響でクマが目立つ
「目袋」とは、目の下にあるふくらみのことで、涙袋のさらに下にある部分です。
加齢や疲れ、むくみなどが原因で強調されてしまうことがあります。
目袋が目立つと、その部分の影が濃くなり、クマが際立ってしまう原因に。
下まぶたの皮膚がたるむと目袋が作られやすくなります。
また、目袋が大きくなると、目の下のクマがさらに濃く見えることがあります。
目袋はたるみだけでなく、脂肪の蓄積によっても起こるため、ケアを行うことがおすすめです。
頬の膨らみの減少で「黄線」との差が大きくなる
「黄線」とは、目の下に現れる目と頬の境界線のことで、加齢によってどんどん目立ちやすくなります。
この黄線が目立つ原因は、頬の膨らみの減少によるものです。
若い人には頬に十分な脂肪や筋肉があるため、目の下との境界がほとんどなく、クマが目立ちにくいと言われています。
しかし、加齢とともに頬のボリューム感が失われると、目元と頬の間に段差のような境界ができやすく、クマが濃く見える原因となります。
黄線は顔全体のバランスを崩すことにもつながるため、スキンケアなどを行って早めに対策をとることがおすすめです。
クマができやすい体質とは
瘀血体質の人や貧血が起こりやすい人などは、クマができやすい体質と言われています。
体質とクマは意外と関係が深く、一生懸命ケアをしても、方法が違うと改善しづらくなります。
ここからは、クマができやすい体質について解説します。
瘀血(おけつ)体質
瘀血(おけつ)体質とは、血液の流れが滞り、体内で十分に巡らない状態のことです。
東洋医学では、瘀血が体内に溜まることで、クマができやすくなるとされています。
血行不良が原因で、目元の皮膚に酸素や栄養が行き渡らず、青黒いクマが目立つようになります。
特に以下の症状がある方は、瘀血体質である可能性が高いと言われています。
・肩こり
・顔がくすみがち
このような体質の場合、血流を良くすることでクマを改善できるとされています。
例えば、温かいお風呂にゆっくり入ることや、先にご紹介した軽いマッサージを習慣にすることで、血行を促進し、目元のクマを和らげる効果が期待できます。
眼窩脂肪が多い
眼窩脂肪とは、目の周りにある脂肪のことで、目を保護するクッションの役割を持っています。
しかし、この眼窩脂肪が多く蓄積してしまうと目の下に膨らみができ、クマの形成につながるのです。
眼窩脂肪が多い体質は遺伝による場合もあり、若い頃からクマが目立ちやすい人もいます。
この膨らみが影を作り、クマが濃く見えることが特徴です。
眼窩脂肪は自然に減らすことが難しいため、スキンケアやマッサージだけでなく、メイクでカバーしたり、美容クリニックでの施術で改善を目指すことがおすすめです。
眼窩脂肪の多さは遺伝や体質的な要素が大きいとはいえ、きちんと対策をすることで見た目の印象を改善できます。
貧血
貧血は、血液中の酸素を運ぶヘモグロビンの量が不足している状態で起こりますが、これがクマの一因になることがあります。
貧血体質の方は、体内に酸素がうまく供給されないため、目元の皮膚が青白く見えたり、血行不良が原因でクマが目立ちやすくなったりします。
貧血の症状としては、疲れやすさや立ちくらみが挙げられ、日常生活にも影響を及ぼすことも。
貧血を予防・改善するためには、鉄分を多く含む食品を摂取することが大切です。
・ほうれん草
・ひじき
上記の食材とビタミンCを含む食材を同時に摂取すると、鉄分の吸収が促進されます。
貧血体質の方は、クマの改善ために食事改善から始めてみましょう。
まとめ
クマができる原因やクマができやすい体質などについて詳しく解説しました。
原因はいくつかありますが、ケアやメイクなど、自宅でできる方法で改善を目指すことができます。
一方で、早く改善したい方は、美容クリニックでの施術を検討してみてくださいね。
フォーシーズンズ美容皮膚科クリニックでは、目の下のクマを改善するための治療法がいくつかあります。
気になる方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。
脇田尚子 先生
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過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科