口元のたるみがなぜ現れるのか、その原因や必要な改善策を紹介します。
年齢が上がることで、口元のたるみが気になる方は多いでしょう。顔の筋力の低下や老化が原因で、口元はたるみやすくなります。
口元のたるみを自宅で改善・予防する方法も解説しているので、ぜひ日々の習慣に取り入れてみてください。
口元のたるみ・老け顔の原因となる表情筋
口元のたるみは、顔の筋肉である表情筋が衰えることで、老け顔に見える原因となります。
また、太ってしまうと支えるべき筋肉量が減ったり血行不良が原因で、口元のたるみに繋がる場合もあります。
こちらでは、衰えると口元のたるみの原因になる筋肉について解説します。
どのような表情筋が、口元のたるみの原因になるかを知ることで、老け顔を改善する1歩になるでしょう。
口輪筋(こうりんきん)
口輪筋(こうりんきん)は、口のまわりにある筋肉で、口を「輪」のように取り囲んでいます。
口を開けたり閉じたり、唇をすぼめたりする動きに関わる重要な筋肉です。この口輪筋が衰えると、口元のたるみやほうれい線の原因になります。
あまり笑わない人や口を動かす機会が少ない人は、口輪筋が衰えやすくなります。
その結果、口元がだらんと下がりたるんで見え、顔全体が老けた印象になることも…。
口輪筋を鍛えるためには、口の周りのエクササイズやストレッチを、毎日少しずつでも行うことが大切です。
少しずつでも口を大きく動かすことで、口元のたるみを防ぐことができます。
上唇挙筋(じょうしんきょきん)
上唇挙筋(じょうしんきょきん)は、鼻の横から上唇につながっている筋肉で、唇を上げる時に使われます。
この筋肉がしっかり働くと、笑った時に上唇がきれいに上がり、明るい表情を作ることができます。
しかし、上唇挙筋が弱くなると、口角が上がりにくくなったりほうれい線が目立つようになったり、口元のたるみの原因を作ります。
また、この筋肉をあまり使わないと、表情が乏しくなり、顔全体が老けた印象を与えることもあります。
上唇挙筋を鍛えるためには、笑顔の練習や口角を上げるエクササイズを行うと、口元のたるみ予防にも繋がりおすすめです。
大頬骨筋(だいきょうこつきん)
大頬骨筋(だいきょうこつきん)は、頬にある筋肉で、頬骨から口角に向かって伸びています。
この筋肉は、笑った時に口角を引き上げる役割を持っています。
大頬骨筋がしっかり働いていると、自然な笑顔ができ、顔が明るく見えます。しかし、この筋肉が弱くなると、口角が下がりやすくなり、頬がたるんでしまいます。
その結果、ほうれい線が目立ちやすくなり、老けた印象を与えることがあります。
大頬骨筋を鍛えるには、頬を上げるエクササイズや笑顔のトレーニングを行うと効果的です。
毎日少しずつ意識して笑顔を作ることで、顔のたるみを防ぎ、若々しい表情を保つことができます。
小頬骨筋(しょうきょうこつきん)
小頬骨筋(しょうきょうこつきん)は、顔の頬にある小さな筋肉で、頬骨から上唇に向かって伸びています。
この筋肉は、笑った時に上唇を引き上げて、口角を少し持ち上げる働きをします。
小頬骨筋がしっかりと働くと、自然で美しい笑顔が作りやすくなり、相手に明るい印象を与えることができます。
しかし、普段から笑顔が少なかったりあまり使わないと、小頬骨筋は弱くなってしまいます。
筋肉が弱くなると、口角が下がりやすくなり、頬や口元のたるみの原因に繋がります。
小頬骨筋を鍛えるには、笑顔を意識して作ったり、頬を引き上げるようなエクササイズを行うことが効果的です。
笑筋(しょうきん)
笑筋(しょうきん)は、笑う時に使われる筋肉で、頬の横にあります。
この筋肉は、口角を引き上げる役割を持っており、笑った時に口元が上がって明るい表情を作るのに大切です。
笑筋がよく使われている方は、顔が引き締まり、頬のたるみが少なくなります。
しかし、笑顔の数が少なく表情が硬いと笑筋が弱くなってしまい、口角が下がってしまうことがあります。
その結果、口元や頬のたるみが目立ち、顔が老けた印象になります。
笑筋を鍛えるためには、日常的に大きな笑顔を意識することや、口角を引き上げるエクササイズを行うことが効果的です。
オトガイ三角筋(口角下制筋)
オトガイ三角筋(さんかくきん)は、あごの先にある小さな筋肉です。
口を閉じたり、唇をすぼめたりする時に使われます。この筋肉がしっかり働いていると、あごのラインがきれいに見えます。
しかし、オトガイ三角筋が弱くなると、あごの部分がたるんで見えることがあります。これにより、口元のたるみが目立ちやすくなることがあります。
特に、口元をあまり動かさない生活をしていると、オトガイ三角筋が衰えやすくなります。
この筋肉を鍛えるためには、唇をすぼめるエクササイズや、あごを引き締めるトレーニングを行うと効果的です。
表情筋以外の口元のたるみの原因
表情筋の衰え以外にも、口元のたるみに繋がる原因はいつくか考えられます。
筋肉のこりや肌の弾力の低下など、ご自身の口元のたるみの原因に当てはまるものがあるかチェックしてみてください。
原因を知ることで、より良い改善策が見つかるでしょう。
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)のコリ
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)は、首の横にある筋肉で、耳の後ろから鎖骨まで伸びています。
この筋肉は、頭を回したり、首を前後に動かす時に使われています。
胸鎖乳突筋が硬くなると、血行が悪くなり、周囲にある多くのリンパ節の血行が悪くなりフェイスラインのたるみに繋がると考えられます。
特に、PC作業や一定の時間同じ姿勢にならなければならない仕事をしている方は、日常生活で姿勢に気をつけることで予防することができます。
定期的に、首のストレッチを行うと肩こりの軽減にもなり、血行が悪くなりにくくなるのでおすすめです。
リガメント(靭帯)のこわばり
リガメントは、骨と骨をつなぐ丈夫で繊維な束で、体の動きを支える役割がある靭帯の名称です。
顔にはいくつもリガメントがあり、皮膚・筋肉をしっかり支えて、顔の形を保つ役目をしています。
しかし、リガメントがこわばって硬くなると、その支えが弱くなり、皮膚や筋肉が下に引っ張られてしまいます。
これが原因で、口元のたるみやほうれい線が目立つようになります。
特に、年齢を重ねるとリガメントの柔軟性が失われやすくなるため、こまめにマッサージやストレッチを行い、リガメントの柔らかさを保つことが大切です。
肌のハリや弾力の低下
肌のハリや弾力は、コラーゲンやエラスチンといった成分が、肌の中でしっかり働くことで保たれています。
これらの成分は肌をしっかりと支える役目を果たし、肌を引き締めて弾力を持たせています。
しかし、年齢を重ねるとコラーゲンやエラスチンの量が減ったり、質が低下したりします。
その結果、肌のハリや弾力が失われ、たるみが現れやすくなります。
また、紫外線や乾燥などの外部のダメージも、これらの成分を破壊し、肌の老化を進める原因になります。
日頃から日焼け止めを使ったり、保湿ケアをしっかり行うことが、肌のハリや弾力を保つために大切です。
糖化ストレス
糖化ストレスとは、体内で「糖」と「たんぱく質」がくっついて肌にダメージを与える現象のことです。
私たちの体は、食べ物から摂った糖分をエネルギー源として使います。
これは、車がガソリンで走るのと似ています。
ガソリンを入れ過ぎてしまうと車が壊れてしまうように、糖分をと摂り過ぎてしまうと体の中の必要な要素のバランスが崩れてしまいます。
増え過ぎてしまった糖分は、タンパク質とくっつくことで「AGEs(エージーイー)」という悪玉物質を作ります。
AGEsは、肌のコラーゲンやエラスチンを劣化させ、弾力やハリを減少する原因となります。
その結果、口元のたるみや肌の老化が進んでいきます。
糖化ストレスを防ぐためには、甘いものを控えめに、バランスの良い食事を心がけることが重要です。
噛み合わせが悪い
噛み合わせが悪いと、口元のたるみやマリオネットラインに繋がることがあります。
噛み合わせがずれていることで、顔の筋肉がうまく使われなくなります。
また、顔の歪みにも繋がり、特定の筋肉だけが硬くなったり、あまり使われない筋肉が弱ってしまったりします。
このようなアンバランスが続くと、口元や頬の筋肉がたるむ原因となります。
また、噛み合わせが悪いと食べ物をしっかり噛むことが難しくなり、顔全体の筋肉の動きが少なくなることで、さらにたるみが進行する可能性も…。
歯の矯正や定期的な歯科検診で、噛み合わせを整えることで予防をしていくことが重要です。
自分でできる口元のたるみ改善方法
自宅で自分でできる口元のたるみを改善する方法は、いくつかあります。
表情筋を鍛えたり口元を引き上げるようなマッサージをすることで、改善をすることが期待できます。
ただし、間違った方法や強くマッサージをし過ぎてしまうと、口元のたるみが悪化してしまう可能性もあるので、注意しましょう!
表情筋トレーニング①ブルドッグ顔を解消
口元がたるみブルドッグ顔を解消したい方には、『キュッスマイル』という表情筋のトレーニングがおすすめです。
2.用意した割り箸やストローを、縦に持ち口先でくわえてください。
3.頬の筋肉を意識しながら、口角を上げて5〜10秒キープしてください。
4.3を3〜5セット続けてください。
表情筋トレーニング②頬を持ち上げる
2つ目の表情筋トレーニングは、指で頬を持ち上げる『ウートレ』という口元を引き締めていくトレーニングです。
2.引っ張りながら、口を「ウ」の形にすぼめて5秒キープしてください。
3.指を外し口の形は「ウ」のままで、5秒キープしてください。
4.1〜3を3〜5セット続けてください。
表情筋トレーニング③口角アップトレ
表情筋トレーニングには、割り箸やペンのような細めの棒を横に加える『口角アップトレ』があります。
2.さらに口を「イ」の形にして、30秒キープ。
3.1と2を1セット/3回繰り返します。
口元たるみ引き上げ①ほうれい線マッサージ
口元のたるみを引き上げるためには、肌に負担をかけずに『ほうれい線マッサージ』をすると良いでしょう。
1.親指を上に向け、小鼻の横・頬骨に合わせて指を置きます。
2.頬の筋肉を持ち上げるイメージで、指に力をくわえます。
3.力をくわまたまま、上下に指を3回3セット揺らすように動かします。
4.指の位置をそのままで、左右に指を3回3セット揺らすように動かしてください。
5.次に、人差し指から小指を揃えて、同じく頬の下の骨に沿うように置き、筋肉を優しく持ち上げます。
6.こめかみまで持ち上げて1セットとして、左右3回ずつ行ってください。
口元たるみ引き上げ②口角をあげるマッサージ
口元のたるみを引き上げながら、口角をマッサージする簡単な方法をご紹介します。
2.アヒル口を意識したまま、口を「ウ」の形にして、10秒キープし3セット繰り返してください。
3.次に、アヒル口のまま口角を軽くつまみ、上下に優しくもみほぐします。
4.ほぐし終わったらアヒル口から力を抜き、口角を意識して笑い、3分キープ。
口元の肌ケア①保湿
口元の肌は、皮膚が薄いため刺激に弱く、皮脂の分泌も他の部位に比べ少ないです。
そのため、日々のスキンケアで保湿をすることが、とても大切になります。
直接、口元のたるみに乾燥が直結しないとはいえ、肌のバリア機能が低下してしまうと、肌の健康に大切な必要成分が減少します。
そうなってしまうと、肌の状態が悪くなり小ジワやシミが増え、最終的に口元のたるみの原因になってしまいます。
日々のケアを怠らずに、保湿をして肌機能を低下させずに保つことで、外側からも内側からも肌を守ることができます。
口元の肌ケア②紫外線対策
口元の肌ケア以外にも、肌を守るために紫外線対策はとても大切です。
顔は、体の中でも高い位置にあるため、より多く紫外線を浴びてしまいます。
紫外線対策を行ってしまうと、肌のバリア機能の低下・乾燥・皮膚の老化が進みます。
そのため、肌全体の状態が悪くなり、口元のたるみとして症状が出てくる可能性があります。
紫外線は季節を問わず、常に降り注いでいます。
外出する時は、日焼け止めはもちろん、UVカット効果のある日傘や衣類・帽子を活用して紫外線対策をするようにしましょう。
外出をしない日でも、できる限り日焼け止めを使用することをおすすめします。
口元のたるみを改善する美容外科での一般的な治療法
口元のたるみを改善できる、美容外科で一般的な治療法をご紹介します。
どの治療も一度は耳にしたことがあるけど、どんな治療法かわからないという方も少なくないでしょう。
こちらでは、わかりやすく簡潔に口元のたるみを改善する治療法を説明していますので、ぜひ参考にしてください。
フェイスリフト術
フェイスリフト術は、顔のたるみを引き上げるための美容外科の手術です。
特に、年齢を重ねると現れる口元のたるみを改善するのに効果的な治療法として人気もあります。
この手術では、たるんでしまっている顔の皮膚を切開し、皮膚を引き上げて縫い合わせます。
これにより、たるんだ部分が引き締まり、若々しい印象を取り戻すことができます。
フェイスリフト術は、効果が長持ちするので多くの人に選ばれる治療法ですが、ダウンタイムが2週間程度あります。
また、切開をしない糸リフトでの皮膚の引き上げもありますが、切開するフェイスリフト術と比べ、持続力は少ないです。
どちらも、外科手術でリスクも伴うため、信頼できる医師とよく相談するようにしましょう。
ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、口元のたるみを改善するための美容医療の一つです。
ヒアルロン酸は、体の中にもともとある成分で、水分を保つ力が強く・肌にハリや弾力を与える役割を持っています。
この治療では、肌に足りなくなったヒアルロン酸を必要な部分に注射で収入することで、しわやたるみが目立たなくなり、口元がふっくらと引き締まった印象になります。
施術は短時間で終わるので、ダウンタイムも少なく、手軽に受けられる治療法として人気があります。
ただし、効果は一時的で、数か月〜1年ほどで少しずつ元に戻るため、定期的な施術が必要です。
また、人によってはアレルギー反応を起こしてしまうこともあるので、安いからといって安易に施術を受けることはあまりおすすめしません。
HIFU(ハイフ)
HIFU(ハイフ)は、「高密度焦点式超音波」を使って、顔のたるみを改善する美容治療法です。
ハイフでは、超音波という見えない音の波を肌の奥深くに集中させて当てていきます。
すると、肌の奥にある筋肉層が引き締まり、たるみがリフトアップされます。
この方法は、切開や注射などの施術後とは違い、気軽に受けられるのが特徴です。
施術後は、すぐに普段の生活にすることができるので、ダウンタイムといった期間もほとんどありません。
また、効果は数か月かけて徐々に現れ、約半年から1年ほど続きます。
安全性が高い反面、効果を持続するためには定期的な施術が必要です。
口元のたるみ取りは美容皮膚科に相談
口元のたるみ取りをしたいという方は、美容皮膚科のフォーシーズンズへ相談をおすすめします。
口元のたるみ取りはフォーシズンズ美容皮膚科クリニックが最適
フォーシーズンズ美容皮膚科クリニックは、肌再生医療に特化している美容皮膚科クリニックなので、より美しく症状を改善したいという方と相性抜群です。
また、実際に口元のたるみ取りを受けた患者の症例写真もHPで確認することができるので、自身のたるみの症状と比較することができるでしょう。
口元のたるみ取りを美容クリニックで、治療したいと考えている方は、一度カウンセリングを受けてみてください。
おすすめの治療法:「幹細胞治療・PRP肌再生治療・ACRS療法」
肌再生医療に特化しているフォーシーズンズで、口元のたるみ取りをしたい方へおすすめの治療は、下記の3つです。
- 幹細胞治療
- PRP肌再生治療
- ACRS療法
どれも、ご自身の細胞を採取して治療を進めるため、アレルギー反応も起きにくく、半永久的な効果を期待できます。
また、口元のたるみを改善するだけでなく、美肌を一緒に手にいれることが可能です。
最近では、多くの美容クリニックで『肌再生医療』を受けられるようになりました。
しかし、正しく・豊富な知識と経験を持つ医師は、そこまで多くありません。
口元のたるみを肌再生医療の力で改善したいと考えている方は、一度、肌再生医療に特化しているフォーシーズンズ美容皮膚科クリニックへご相談ください。
脇田尚子 先生
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過去に様々な皮膚科で活躍した経歴を持つ皮膚科医。現在はフォーシーズンズ美容皮膚科 神戸院の院長を務めている。
▼勤務経験
神戸大学病院皮膚科
神戸西市民病院皮膚科
兵庫県立加古川医療センター皮膚科
東神戸病院皮膚科
フォーシーズンズ美容皮膚科